お馬鹿 2/5(月) 21:53:05 No.20070205215305
ネットを見ている俺の後ろで、今にも泣きそうな顔で延々とテーブルを拭いていた女房は、考えた末に俺をその場から引き離しに掛かる。
「ねえー、あなたー。優も眠ってしまったからいいでしょ?」
俺の背中に大きなオッパイを押し付け、前に回した手でオチンチンの辺りを触ってくる。
「こんな昼間から?」
「だって、したくなっちゃったんだもの。お願い。これが欲しくなっちゃった」
こんな裏切り行為をしている女房を、はたして抱く事が出切るのだろうか?
抱けた。
「好きよ・・・あなた無しでは生きてゆけない・・・好き・好き・・あなたが大好き」
メールを見られたかも知れないと不安な女房は、わざとらしく俺を好きだと言い続ける。
「凄い・・あなたのオチンチン凄い・・・・紀子駄目になっちゃう」
感じながらも、褒める事も忘れない。
そしてその夜、保存してあったメールやアドレスは全て消されていた。
一度出しても許してくれず、続けて逝かされた俺はしばらく眠ってしまったが、女房は軽く俺の5倍は逝ってしまったはずなのに、ベッドから抜け出して削除したのだ。
プリントアウト出来なかった事は悔やまれるが、女房の体力に脱帽。
『来週も女房が浮気します』
どこかで聞いたような言葉だが、こうなったら言い逃れ出来ないように、来週尻尾を捕まえてやる。
しかし女友達と行くと言っている温泉に行くとは限らないし、待ち合わせ場所や時間も分からない。
これからメールで相談して決めるのかも知れないが、今後は警戒してすぐに消してしまうだろう。
そうかと言って、鈍臭い俺に尾行など上手くいくはずがない。
さあ、どうする?
諦めて、メールを見た事を言って、来週の旅行だけでも阻止するか?
「旅行は来週だっただろ?確か紀子の行く旅館に売っている温泉饅頭は、皮が薄くて美味かったような記憶がある」
「だったら、お土産はそれにします」
鎌をかけたら躊躇する事無く言ったので、女房がその旅館に行く事に賭けてみるか。
翌週の土曜日に、俺は旅館のロビーにいた。
落ち着かない俺は、チェックインの2時間も前に入ってしまったが、フロントのお姉ちゃんが美人だったので退屈はしない。
「あなた??」
時間も忘れて俺がフロントのお姉ちゃんに見とれていると、やはりこの旅館に来た女房が俺を見つけ、状況が飲み込めずに一瞬不思議そうな顔をしたが、自分の置かれた立場が分かってくると、今にも泣き出しそうな顔に変わる
隣を見ると、相手はいかにも性欲が強そうな、脂ぎったハゲ親父。
俺もこの歳で既に抜け毛が気になっていて、遺伝からいってもハゲるのは確実だろうから、出来ればハゲについては触れたくないが、こいつだけはハゲ親父と呼ばずにはいられない。
女房が床上手だったのは、こんなハゲ親父に3年も掛けて仕込まれたとは。
「ご主人?・・・・・これは違うんだ・・・・駐車場で・・・偶然一緒に」
「その前に、腕を放したらどうだ?」
ハゲ親父と女房は、突然の事に腕を組んだままだった。
「あなた聞いて。これは・・・」
「優は俺が育てる。二度と俺と優の前に姿を見せるな!」
女房はその場に座り込んで大きな声で泣き出したので、何事が起こったのかと周りの客が一斉に見る。
流石に恥ずかしかった俺は旅館を後にしたが、ハゲ親父は女房の横でうろたえていた。
そして俺は女房の実家によって息子を連れ去り、家に帰ると旅館での女房よりも大きな声で泣いた。
どうしてくれよう。
二度とこの家には入れてやらん。
そうは思っても、女房は合鍵を持っている。
(実家に帰らせて頂きます。養育費はいりません。その代わり、優には一生会わせません)
俺は男らしく手紙をテーブルに叩きつけて、実家に帰ってやった。
「帰ってきて。私が悪かったです」
女房はハゲ親父と泊まるのをやめて帰って来たんだ。
少し嬉しい。
息子を預けて急いで帰ると、女房だけでなく女房の両親も来ていた。
「話は聞いた。どうか許してやってもらえないだろうか?」
あの威張り腐った父が土下座している。
「離婚だけは許してあげて」
あの気の強い母が涙を流している。
「あなたに誤解を与えてしまうような事をして、本当に悪かったと反省しています」
女房も泣いて反省・・・・・・・いや、この期に及んでも誤解だと言っている。
「何が誤解だ!先々週抱かれたのも知っているし、温泉にまで行っておいて誤解だと!それに相手は、奥さんにばれなければ未だに続いていたかも知れない元不倫相手だろ!」
「元不倫相手?」
母は知らなかったようだ。
「元不倫相手????」
?が多いところを見ると、父はもっと知らなかったようだ。
「親として恥ずかしい。どうしてばれるような不倫をした!」
叱り方が、何か違うような気がする。
さてはお前も不倫経験者だな。
母も同じ事を思ったようで、横目で父を睨んでいた。
その後両親は外に出ると、言い争いをしながら帰って行ったのは言うまでも無い。
「忘れられないと書いてあったが、今でもあのハゲ親父が好きなのか?俺に抱かれながら、ハゲ親父を思い出していたのか?」
「違う。私はあなたが好き。久し振りだったから、あんな事を書いてしまったけれど、今はあなたが好き」
「今更機嫌をとろうとしても遅い」
「本当です。確かに昔は彼が好きでした。でも今はあなただけ」
「それならハゲ親父とセックスがしたいだけで、俺を裏切った事になるじゃないか」
「はい。つい昔を思い出してしまって、エッチしたくなってしまいました」
はっきり言うなよ。
心まではハゲ親父に盗られなかった事を喜んで良いのか、身体がハゲ親父を求めてしまった事を悲しんで良いのか分からないじゃないか。
女房は立ち上がると、俺の目をじっと見ながらミニスカートの裾を徐々に上げる。
するとそこに現れたのは、俺が大好きな黒いヒモパンだった。
「ごめんね。今夜は何でもするから許して」
こんな事を言われては、俺の変態の血が騒ぐ。
「それなら・・・・・・・・・」
いや、今回は許す訳にはいかない。
このヒモパンは、あのハゲ親父のために穿いて行った物だから。
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