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北原夏美 四十路 初裏無修正

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柴田 3/27(火) 11:05:59 No.20070327110559

私はその後の事も知りたかったが、妻のこのような姿をこれ以上見ていられなかった。
この後二人同時に相手をさせられたのか。
以前見た事のあるAVのように、青山に乳房を揉まれながら今中に性器を嬲られる妻。
今中に後ろから責められながら、口には青山を受け入れる。
そして青山に跨っている妻を見て、終った今中が「自分から腰を使っているぞ」と冷やかす。
そのような光景が次から次に脳裏に浮かび、私自身が耐えられなくなったのだ。
しかし私は妻の精神面を考えて、これ以上このような事をさせるのをやめるのだと心の中で嘯く。
私は妻の事を考えるのが嫌で、青山や今中に対する怒りを新たにしていた。
青山は放っておいても自滅すると思ったが、今中は痛くも痒くもない慰謝料をさっさと払って、何もなかったかのように今も平然と暮らしている事だろう。
そう考えると仕事どころでは無くなり、会社を抜け出すと足は自然と今中の会社に向かっていた。
上場企業ではないが今中の会社は思っていたよりも大きくて、受付の隣には警備員までいる。
「お約束は承っておりましたでしょうか?」
「いや」
「今はお会い出来ないと言っておりますが」
無視して入って行こうとする私は、警備員と揉み合っていた。
その時後ろから、一人の老人が声を掛ける。
「どうした?」
「今中茂樹に会わせろ!」
老人はしばらく私の顔を見ていたが、周りの者の制止を振り切って私をエレベーターに乗せる。
「社長、危ないです」
「大丈夫だ」
そこは二階にある応接室で、この老人が父親だと分かった私は、矢継ぎ早に今までの事全てを話した。
「また青山か」
そう呟くとお茶を持って来た女性社員に、すぐに今中を呼ぶように告げる。
そして5分もせずにやって来た今中は、入って来るなり私の顔を見て固まった。
「妻に訴えさせる事にした」
「あの話なら終っているだろ」
「ただの不倫ならな。妻を脅して、二人で嬲り者にした事が分かった。その後も何とか関係を持とうと、その時撮った写真で脅していたらしいな」
「あれは合意の上だ。奥さんもヒーヒー言って喜んでいたぞ。それに写真で脅した覚えはない。奥さんから、身体が寂しいから抱いて欲しいと言ってきた。第一脅した証拠でもあるのか?」
「じゃあ裁判所で」
「何が裁判だ!逆に名誉毀損で訴えてやる!奥さんは可也欲求不満だったようだな。
いつ抱いても凄い乱れようだったぞ。俺は奥さんの欲求不満を解消してやっていただけだ。」
その時、それまで黙って聞いていた老人が立ち上がって今中に近付く。
「自分の女房が他の男に抱かれるのは嫌なものだ。もしも翔子がそうなったらお前はどう思う」
翔子とは今中の奥さんのようだ。
「翔子はそうならない。あんな誰にでも股を開くような淫乱女とは違う」
それを聞いた私は思わず今中を殴ろうと立ち上がったが、その時父親が老人とは思えないような力で殴った。
「私の育て方が間違っていた。あんなくだらない男とつるんで、こんな事ばかりしやがって。副社長を解任して、一年間の出向を命じる」
「親父、何を言っているんだ!」
「社内では社長と呼べ。一年間佐藤精器で、工員として働け」
「正気か?俺は次期社長だ。この歳になって、今更工員なんて出来るか!俺に油塗れになって働けと言うのか」
「油の匂いが嫌いか?私はあの匂いが好きだ。油塗れになってここまできた」
「時代が違う。そんな事は俺がやらなくても誰でも出切る」
「それならやってみろ。今のお前に何が出切る。お前は柴田さんの気持ちを考えた事があるか。逆の立場だったらと考えた事があるか。佐藤社長にしてもそうだ。佐藤精器は今苦しい。お前の機嫌を損ねたら、家族も従業員も食わせていけないと思って、こんな嫌な頼みを聞き入れたんだ。お前にその気持ちが分かるか」
今中は、私が会社に来た事が全ての原因だと言いたげに私を睨む。
「佐藤社長の下でネジの一本でも磨けば、他人の気持ちが少しは分かるだろう。それが嫌なら、すぐに役員会を開いて解雇する。強姦や脅迫で訴えられれば、それが証拠不十分で不起訴になっても、解雇するには十分過ぎるほどの理由になる」
今中が部屋を飛び出して行くと、老人は私に向かって土下座する。
「どうか訴えるのだけは許してやって欲しい。私が必ず罰を与える。それは青山に対してもだ。奥様に対して、きちんと謝罪させて慰謝料も払わせるから、ここはこの老人に免じて気を鎮めてもらえないだろうか」
この男は他人を引き下がらせる術を知っている。
これは息子可愛さに演技をしているのかも知れない。
息子の経歴に傷をつけないように、土下座までしているのかも知れない。
しかし私にも証拠はなく、老人が言う様に不起訴になる可能性が大きい。
下手をすれば妻の淫乱さだけが知れ渡り、今中や青山は無罪放免となってしまう。
私は油塗れになりながら、一代でこの会社を築いた男に任せることにした。

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