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北原夏美 四十路 初裏無修正

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悪い夫 4/8(日) 11:19:47 No.20070408111947

妻が起きると私は床に土下座しましたが、正直に言うとこれはポーズだったような気がします。
自分のしていた事を棚に上げて、妻のやった事が許せません。
しかし妻とは別れたくない。
それが私にこのような行動をとらせたのです。
「俺が悪かった。どのような償いでもするから許して欲しい」
「本当に何でもしてくれる?それなら彼とのお付き合いを認めて下さい」
「そんな事を認められる訳がないだろ!」
「それなら別居しましょう。私は彼と一夜を供にしたのよ。そんな女と一緒にいられる?」
「だから、もう二度と彼とは会わないで欲しい」
「それは出来ない。彼と会う事が許せないのなら離婚して」
「俺と離婚して、彼と結婚するのか?」
「彼はあなたと別れて結婚して欲しいと言っているけれど、今の私にはそこまでの考えは無いわ。今はただ彼に償いたいのと、あなたと一緒にいたくないだけ。でもこれは立派な裏切り行為だから、このような事が許されないのも分かっている。だから離婚することになったら勿論慰謝料も払うつもり。私名義の貯金で足りないなら借金してでも払う」
お金など欲しくありません。
妻と別れたくないだけです。
しかし慰謝料などという言葉を聞く度に、離婚が現実味を帯びてきます。
その後妻は言いたい事があればメールして欲しいと言い、一緒にいても私とは一切口を利かなくなり、私との会話は全てメールでするようになりました。
そして彼とも堂々と会い、会った日は必ず彼との事をメールしてきます。

今私は淳の部屋にいて、淳がシャワーを浴びに行ったのでその間にメールしています。
今日は淳が私を彼女だと御両親に紹介してくれました。
その後彼の部屋に行ったら、昔の私達の写真を沢山飾ってくれてあったので嬉しかった。

今から抱かれるのか?
彼の部屋で抱かれるのか?

私が彼と会うと、あなたはその事だけが心配なのね。
その事しか頭にないの?
今から淳に抱かれるとしたらどうするの?

帰って来い。
もうこのような事はやめてくれ。

いつも言う様に、私が彼と付き合うのが駄目なら離婚しましょう。
私は淳が望むことなら何でもしてあげたい。

昔妻達は名前で呼び合っていたのか、いつしか妻は彼の事を“淳”と書くようになり、二人の距離の近さを感じて悔しさは更に大きくなっていきます。
そして私はその悔しさを妻にぶつけようと、二時間以上経って帰ってきた妻に後ろから抱き付いて、ベッドに押し倒して服を脱がそうとあいました。
「身体を見せてみろ!抱かれたのか!奴の部屋で抱かれたのか!」
「やめて!そんな事をするのなら出て行くわ」
「見せられないのか!奴に抱かれたから見せられないのだろ!」
「私が何をしようと放っておいて!」
「俺達はまだ夫婦だろ」
「法律上はね」
「出て行くと言っても敦はどうする!」
「勿論連れて行くわ。あなたのような男の元には置いていけない」
私は妻から離れましたが、今夜は引き下がる事が出来ません。
「確かに俺は卑劣な男かも知れない。それなら奈美はどうだ?まだ離婚もしてないのに、家庭を放り出して男と会ってばかりいる奈美はどうだ?」
「それはあなたが・・・・・・」
「確かに俺は姑息な手段で奈美の過去を知ろうとした。どうしても許せなければ、それで離婚されても仕方が無いと思う。でも奈美はまだ離婚もしていないのに浮気している。まだ人妻なのに堂々と浮気している。奈美は離婚して敦をおいていけば、敦が俺のような男にならないか心配なのだと思うが、それなら自分のような大人になるのは良いのか?夫がいながら他の男と遊び歩くような大人に。それに俺のことばかり言うが彼はどうなんだ?法律上だけにしてもまだ奈美は人妻なのに、平気で人妻を誘う彼は姑息で卑怯な男では無いのか?」
「違う!これは全てあなたが・・・・・・・・」
「奈美の事は俺が原因だとしよう。しかし彼はどうだ?俺が彼に何かしたか?
彼はただの不倫男じゃないか」
妻は言葉では否定していても、本来真面目で賢い女なのでこれで少しは自重してくれるだろうと思っていました。
しかし考え込んでいたのはその夜だけで、翌日も帰ってきたのは10時を過ぎ
ていて、帰るとすぐに私の目の前で私にメールします。

彼と話し合ってきました。
結果を先に言うと、私達は付き合いをやめません。
彼に「物事には何にでも原因があり、全てが関連している」と言われたわ。
彼が言うには、今回の事もあなたの裏切りと私の裏切りは別のものでは無いって。
あなたが私を裏切った結果、このようになってしまった。
あなたがこのような卑劣な事をしなければ、私はあなたを裏切らなかった。
彼も同じで、私がこのような事をされなければ、付き合うどころか逆に私を諭したと言っていた。

確かに私の裏切が引き金になったのは確かです。
しかし妻は自分を偽っていただけで、その前から彼に対しての想いが無ければ、この様な事にならなかったでしょう。
しかし妻に離婚をちらつかされていては、別れたくない私はここで抑えるしかありません。

どちらにしても正式に離婚が決まるまでは、彼に会わないと約束して欲しい。

妻と別れる気はありませんが、私は時間稼ぎをしようと思ってそうメールしましたが、妻にはっきりと断られました。

毎日でも淳と会いたい。
淳と会って昔の償いをしたい。
あなたと違って淳は優しいわ。
昨夜あなたが無理やり私をベッドに押し倒した事を話したら「例え夫婦でも女性を力でどうにかしようなどと思う男は、ろくな男では無い」と言われた。
その後耳元で「辛い思いをしたね」と言って優しく抱き締めてくれた。淳は私を凄く大切に扱ってくれて、何度も耳元で愛を囁いてくれる。
本当に時間の経つのも忘れてしまい、気がつけばこんな時間になっていた。
この先あなたと暮らしていたとしても、私は一生淳から離れられない気がする。

“私を大切に扱ってくれる”が“私の身体を大切に扱ってくれる”と読めて辛くなります。
その後も彼と会った日は、妻は帰って来てから必ず私の目の前でこのようなメールをしてくるようになり、私から離婚を切り出すのを待っているように感じていました。

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