投稿者:MM 投稿日:2004/09/08(Wed) 20:43
5月30日(日)の6
野田の話によると、ハードな行為までは望まなかったそうですが、妻に恥ずかしい格好をさせ、
恥ずかしい言葉を言わせたりして、普段会社で見ている清楚な感じの妻との、ギャップに興奮し
ていたようです。
そう言えば、私も初めて美代子さんに会った時がそうでした。野田は当然妻である美代子さんに
も、その様な行為をしていたと思っていたので、お淑やかそうに見えた美代子さんが、縛られた
り他人には言えない様な事をされていると思うと、性的に凄い魅力を感じました。美代子さんの
崩れ様を見てみたいと思った覚えが有ります。
「旅行に行き、仲居さんに見せたのは?」
「旅行に行ったのは、美鈴さんが私から離れて行きそうな気がしたからで、美鈴さんを愛してい
た私は、美鈴さんがご主人の元に戻ってしまう事が一番怖かった。美代子も愛していたが、どち
らを取るかと聞かれれば、子供の事や今迄の生活を考え無ければ、間違いなく美鈴さんを取って
いたと思う。
しかし美鈴さんは、私の事を好きだと言ってくれていても、どちらを選ぶかと聞けば、ご主人の
方を選ぶ事は分かっていたので、旅行に行き、現実から気持ちを引き離そうと思った。私とは離
れられないと思わせたかった。
美鈴さんはずっと罪悪感を持っていて、何回会っても1つ返事で受け入れてくれる事は無かっ
た。旅行に行こうと誘った時は尚更だったが、いざ旅行に行ってみると旅館に入る時以外、自分
から腕を組んで来たりして、今迄に無く積極的だった。部屋に入ってからも、今までの様に、拒
むような素振りは微塵も見せなかった。
最初は、旅行に来て開放的に成っているのだと思ったが、次第に、美鈴さんはこの旅行で、私と
の関係を最後にする積もりでは無いのかと思えて来た。仲居さんに見せたのも、普通では有り得
ないような事をしたかった。
帰りの車の中で“美鈴は凄いな。他人に見られながらイケる女はそうはいない。普通の生活に戻
れるのか?あんな事をした女が、何も知らない、あの真面目な旦那の顔を見ながら、何食わぬ顔
で生活していけるのか?出来るとしたら美鈴は、とんでもない悪女だな。”と自分の事は棚に上
げて言い続けた。何とか引き離そうと必死だった。」
「美鈴は何と答えた?」
「・・・・・・・・・・いや、ただ声を上げて泣いていた。」
他にも、もっと詳しく聞きたい事は有ったのですが、聞く気力が無くなっていき、野田から聞け
るチャンスは、もう無いと思いながらも、今迄の事を聞き出すのを止めました。
「本当に外国へ行くのか?」
「ああ。ご主人を前にして言い難いが、ここまで話したついでに聞いてくれ。私は本当に美鈴さ
んと行きたかった。もし断られれば、会社を辞めて日本に残ろうかとさえ思っていた。ところが、
あの便箋を見せられ、美鈴さんはご主人と別れる事は出来ないとよく分かった。正直ショックだ
ったが、探し回っている内に、もしもまだ死んでいなくて、私と一緒に行った喫茶店とか私との
思い出の場所にいたら、まだ望みは有ると思い直して、余計必死に探し回った。しかし、結局見
付けたのは私では無くご主人の方だ。多分思い出の場所にいたのだろ?・・・・・・・・私は外
国に行くよ。」
「俺の推測だが、転勤の話があった時、美代子さんと行こうと思ったのでは無いのか?」
「・・・・・・・お見通しか。私は卑怯な人間だ。その通りあいつと行こうと思った。しかし再
婚すると知り、犯罪者に成ってでも2人の仲を壊してやろうと思ったが、その時頭に浮かんだの
が美鈴さんの顔だった。ずるい考えだが、私にはまだ美鈴さんがいると思ってしまった。」
私は良いタイミングだと思い、ここへ来たもう1つの目的を話しました。
「課長は明日会社に行くのか?」
「いや、思ったより早く腫れはひいたが、唇がまだこの色だ。準備が有ると言って、2日ぐらい
休もうと思う。引継ぎぐらいで大した仕事も無いし、会社にそのぐらいの無理は言ってもいいだ
ろう?」
「明日は美鈴も休むと言っていた。俺はこの足で赴任先に戻る。会って、スッキリとした気持ち
で日本を離れたらどうだ?」
「いいのか?2人で会ってもいいのか?会ってしまって、また・・・・・・・・・・・・・・・・。」
野田は言葉を濁しましたが、何を言いたいのか分かりました。
私がドアの外に出ると野田も付いて出て来たので、美代子さんがいつ籍を入れるのか聞くと、相
手の母親が引き伸ばしていて、早くても秋だと、子供から聞いた事を話しました。
「美代子さんには転勤の話はしたのか?話せば何らかの・・・・・・・・・・。」
「いや、子供達の事も有るから、行ってから連絡はしようと思っていた。美代子と会っては話さ
ない積もりだが、子供達には話してから行く事にするよ。」
この事を話したのは、野田に対する優しさでは有りません。妻と野田が会う段取りをとりながら、
気付かない内に、妻だけに目が行く事をさせない様にしていました。
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