投稿者:バーバラ 投稿日:2005/07/26(Tue) 00:39
さて・・・勇次が去ってからも、しばらくは時がとまったようでした。
ふと見ると、通りすがりのひとが数人、店の中を覗き込んでいました。先ほどのわたしの大声が聞こえたようです。
わたしは黙って、店の戸を閉めました。
それから妻を促して、家の中へ入りました。
居間に入ると、それまで悄然とうなだれていた妻が、いきなりその場へ土下座しました。声も出ないようで、肩がわずかに震えているのが見えました。
「この前、おれは勇次との間にあったことはすべて話してほしいといった・・・」
妻の身体がぴくりと動きました。
「寛子はすべておれに打ち明けてくれた・・・そうおもっていた・・・」
「あなた! わたしは・・・わたしは」
「まだ話していないことがあったんだな・・・」
抑えがたい怒気のこもったわたしの声に、妻は怯えた顔でわたしを見つめました。妻は両手を胸の前で合わせ、まるで神仏に祈るときのような格好で頭をさげました。
「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・・でも悪気はなかったんです・・・ただ言えなくて・・・それだけなんです」
「言えないとはなんだ。後からこんな形で、お前に問いたださなければならないおれのほうが、よほど惨めだろ・・・」
妻は顔をくしゃくしゃに歪めて、いっそう強く祈るようにわたしへ頭をさげました。
「許して・・・許して・・・・」
「なら、いますぐはなせ! 藤田と村上というのは誰だ!」
妻が涙で頬を濡らしながら、嗚咽混じりに話した内容はわたしをさらに深い奈落に突き落とすものでした。
妻と勇次がまだ付き合っていた頃のことです。ある日、妻は買い物へ行くとわたしに偽って、勇次の家へ向かいました。
しかし、その日は先客がいたのです。それが藤田と村上でした。
勇次はいやがる妻を引っ張ってきて、「これが自分と付き合っている人妻の寛子だ」とふたりへ紹介したそうです。
藤田と村上は興味津々といった様子で、妻を見つめました。妻は不倫を犯している自分を、ひとの目にさらされるのが厭で、顔をうつむけていました。
「ほんとだ、このひと、結婚指輪してるわ。おいおい、人妻と付き合ってるって本当だったのかよ」
「だから言っただろ」
そのとき、勇次は得意げに言ったそうです。
しばらくして、か弱げな妻の様子にふたりは図に乗って、様々な質問を投げかけてきました。
いわく、勇次とはどうしてこうなったのか、勇次を愛しているのか、旦那のことはどうおもっているのか―――。
さらにふたりの質問はエスカレートし、卑猥なことまで聞いてくるようになっていきました。
勇次とのセックスはどうか、若い男に抱かれるのはやっぱりいいのか、どんな体位が好きなのか―――。
屈辱的な質問に、妻はもちろん答えるのをいやがったのですが、勇次がそれを許さなかったといいます。
羞恥にまみれながら、妻は卑猥な内容の質問に答えていきました。その様子を見ていた藤田と村上はしばらくして、
「もう我慢できんわ・・・須田、約束は守るんだろうな」
妙なことを言い出したのです。
「ああ、もちろん」
「約束って何? ねえ、勇次くん」
不吉な予感に慌てた妻に、勇次は拝むようにして、
「ごめん、寛子! おれ、昨日マージャンですっちゃって、こいつらにすげえ借金してんだよね。それで、こいつらが寛子に興味あるっていうからさ・・・寛子の身体を見せてくれたら、借金を帳消しにしてくれるって言うんだよ」
それまで、自分にやさしくしてくれていた勇次と、何がしか理由をつけながらも恋人気分を味わっていた妻は、勇次の鬼畜な言葉に呆然としてしまったそうです。
妻は激しく抵抗したのだそうですが、結局は男の力に叶わず、衣服をすべて剥ぎ取られたうえ、後ろ手に縛られてしまいました。そして、そのままの格好で、あぐらをかいた勇次の上に座らされ、両膝の下に入れられた手で股間を大きく開かされ、剥きだしの秘部を藤田と村上の面前にさらされてしまったのです・・・。
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