投稿者:拓也 投稿日:2003/03/18(Tue) 17:13
私達は、抱き合う事はしませんでしたが、同じベッドで寝て、今迄と変わらぬ生活を
送っていました。
加藤が死んで4ヶ月程経った金曜日の昼休みに、私の携帯が鳴り、見ると加藤真一と
表示されています。
「はい、宮本です。」
「突然のお電話で申し訳御座いません。私、加藤の妻で清美と申します。」
「あ・・この度はどうも・・。」
「いいえ、宮本さんには大変ご迷惑をお掛けしました。」
「・・なにか・・。」
「お電話ではちょっと・・出来ればお会いして・・お話しが・・。」
「私は今からでも会えますが・・・喫茶店かどこかでお会いしましょうか。」
「・・・・出来れば・・他の人に聞かれたく・・無いもので・・・。」
「それなら此処に来ませんか。2時位迄なら皆出払っていて私1人です。」
会社の場所を教えると30分程で来ました。
「突然申し訳御座いません。」
病院で会った時の清美さんはジーンズを穿き、化粧っけ無しのラフな格好だった為、
やさしそうな綺麗なおばさんという印象でしたが、今日はお洒落なブラウスを着て化
粧もしていたので、良家の美しい奥様に見えます。
「早速ですが、どう言うご用件でしょう。」
清美さんはかなり緊張していて、私と妻への謝罪などを長々と話しただけで、2時に
成ってしまい。
「失礼ですが謝罪に来られただけでは無いでしょう。宜しければ仕事が終わってから、
続きをお聞かせ頂けないでしょうか。」
「・・はい・・。」
結局、夜7時にコンビニの駐車場で待ち合わせて、車の中で続きを聞く事にしました
が、いくら御互いに自由だと言っても、今から女性と2人で会うとは妻には言い難く、
また加藤に関する事はもう妻に話したくなかったので、久し振りに夜釣りに行くと嘘
を吐いて家を出ました。
待ち合わせのコンビニに行くと車の出入りが多く、ゆっくり話せる状態では無いので、
後から来た清美さんに場所の変更を言いましたが、とっさに口から出た場所は、妻達
が待ち合わせに使っていた公園でした。
公園の駐車場で、私の車に乗って貰い、話を聞こうとしましたが清美さんは緊張して
いる様子で、窓から外を見たまま一向に話しをしません。
「奥さん、そんなに緊張なさらなくても。・・お話しをお伺いしましょう。」
「ごめんなさい。主人以外の男の方と、あまり2人だけでお話しをしたことが無いも
ので・・・。私・・宮本さんに・・お願いが・・。」
「私は奥さんに何も思っていません。むしろ奥さんに酷い事をしてしまったと思って
います。私に出来る事でしたら相談に乗ります。」
清美さんは、また外を見たまま何も話しません。
「奥さん。」
「・・・抱いて頂きたいんです。・・・・宮本さんに抱いて欲しいんです。」
「エッ・・・・・。」
暫く沈黙が続いた後。
「・・・ごめんなさい。・・止めておきます。」
清美さんがドアに手を掛けた時、私は咄嗟に左手で清美さんの右肩を掴んでいました。
私は男としての自信を無くしていましたが、それが妻に対してだけなのか、全く駄目
に成ってしまったのか知りたくて、隠れてアダルトビデオを見ましたが、やはり妻の
悶えている顔が重なり、身体に変化は有りませんでした。
風俗も考えましたが、駄目だった時馬鹿にされないだろうかと、下らない事を考えて
しまって行けませんでした。
昼間清美さんが帰ってから。
「この奥さんなら事情を知っているし、もし駄目でも訳を話せば馬鹿にする事も無い
だろうな。しかし、奥さんと俺は複雑な関係だし、ご主人を亡くされたばかりの未亡
人と、間違ってもそんな事になる訳無いか。」
そう思いながらも、ブラウスのボタンが弾け飛びそうな大きな胸を思い出していると、
少しですが私の身体に変化が有り、出掛ける時も、私の妄想だけでそんな事は有り得
ないと思いながらも、釣りに行く前に浴びた事の無いシャワーを浴びました。
その妄想が現実に成ろうとしている今、清美さんを抱いてみたい、男として大丈夫な
のか試してみたいという欲望から、必死で説得を始めました。
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