投稿者:美鈴さんに捧げる 投稿日:2005/07/22(Fri) 01:46
この「妻物語」を知るまで、悶々とした気持ちで生活して来また。ここに載っている物語を隅から隅まで読みました。その時「戦い」と言う作品に出会い愕然としました。余りにも、私達夫婦に似た話でした。何度も何度も読み返し、その度に胸が張裂ける様な辛とあの頃を思い出し、傷口に塩を擦り付けられる様な痛みを覚えまた。
その内に、私もあの当時を思い出し、馴れないパソコンに思い出を「妻物語」風に記録する様に成りました。その事で少しでも、自分の気持ちが楽に成ればと始めた事です。
今回随分考えましたが、思い切って投稿させて頂き、気持ちに区切りを付けたいと思いました。
大変申し訳有りませんが、その様な事なので、皆様が好んで下さる内容では無いかと思います。如何かご了承下さい。
私は48歳になる会社員です。つい最近迄、車で4時間位の距離の地方の支社に単身赴任をしていました。妻は44歳に成り、やはり仕事を持っていて、一人娘も手を離れ、地方で一人暮らしを始めていたので、赴任先に妻も一緒に来て欲しかったのですが「仕事を急には辞められないから。」と言われ、渋々一人で行く事を決めました。
私は仕事が忙しく、休日出勤も珍しく無くて月に1度も帰れない時も多く有りましたが、妻は少なくても2週間に1度は来てくれていたので、何とか寂しさを我慢して来られました。それが赴任が終る9ヶ月位前からその回数が極端に少なく成って来ました。妻は“仕事が忙しくて疲れているから・送別会が有るから・風邪を引いてしまった”等色々な理由を付けていますが、私には『来たくないら、色んな理由を付けているのでは無いだろうか?』と思って仕舞う事が有ります。それは、たまに来ても、会話らしい会話もなく、なにか不機嫌そうに見えますし、夜妻を誘っても、
「今日は無理して来たけれど、仕事が忙しくて凄く疲れているから・・・また今度にして。」
そんな様な言い訳をして拒み続け、夫婦関係も全然無くなっていました。何よりも、私を見る妻の目が、汚い物でも見る様な感じがして、しょうがありません。
以前何かの週刊誌に『妻の浮気を見破る方法』と言うのが載っていて、面白半分に読んだ記事と今の妻の行動が殆ど当て嵌まってしまい、『まさか志保に限って。』とは思っても、ここまで態度が変わってしまっているのには何か理由が有るはずです。直接妻に聞けばいいのですが、何となく言い出せなく、私もイライラして些細な事にも怒ってしまい、ますます会話が少なく成り、次の日は、不機嫌そうな顔をして朝早く帰って行き電話も掛けて来ません。
あの態度では、もし不倫をしているのなら、気持ちがもう別の男に行って仕舞っているのでしょうから、何を言っても元に戻る事は無いでしょう。でも私にはまだ心に余裕を持っていました。
それは、知り合ってから今迄、妻は私だけを本当に愛してくれていて、性格からしてもその様な事を、絶対にしないと言う自分善がりの変な自信を持っていた事と、いつ電話しても夜は必ず家に居て出て来る事、もう一つ、以前会社のある女性が部屋に来て食事の用意をして行ってくれた事を、妻には内緒にしていて、それに気付き、変に誤解をしてしまい、その事の方が妻の態度をああさせてしまっているのだと確信めいたものを持っていました。
その女性とは、新卒の総合職として入社し、新人時代は私が仕事を教えていましたが、頭が良くて、教えた事の飲み込みも速く、その年の新入社員の中ではピカイチでした。仕事を教えた私を慕ってくれている様で「係長は、私の理想の男性像なんです。」等と言ってくれる彼女に、他の女子社員とは違った感情を抱いていましたが、何よりそれは、どこと無く憂いを秘めた儚げな感じが、妻とダブッタだけでそれ以上の物では有りませんでした。
その彼女が3日間の出張で私の赴任先に来た時に「単身赴任では、ろくな物食べていないでしょう?」
と、部屋に来て料理を作ってくれたのですが、妻とは滅多に行かないスーパーに二人で行き、買い物をしていると、何か夫婦の様であり変に意識をしてしまいました。何より、男と女が夜に同じ部屋に居て何も無かったとは信じて貰えなさそうで、妻には内緒にしていたのですが、残り物をうっかり冷蔵庫に入れて置いたのを、次の日に来た妻に見付かり、慌てて変な言い訳をしたのを覚えています。
その日を境に妻の足が遠のいたので、これは完全に誤解していると思いましたが、何も無かった事をあれこれ言い訳するのも面白く無くて無視していました。
そんな時に、大学時代からの親友の佐野から電話が有り、冗談めかして現状を話し、
「興信所にでも頼むかな。」と言うと、
「まさか志保ちゃんがそんな事している訳ないだろう。」と、笑っていました。
妻の志保とは、大学の時に佐野の彼女(今の奥さん)美幸さんの紹介で知り合い、お互いに気に入り、妻が大学を卒業してから1年後に結婚しました。
佐野夫婦とは、結婚してからも家族ぐるみの付き合いをしていて、長い付き合いの佐野は志保の事をよく知っているので全く心配していません。
「もっとそっちに行く様に、美幸に言わせるよ。」
そんな話をして電話を切りましたが、不思議なもので1度口に出してしまうとその事が何故か頭から離れなくなり、気に成って仕方がありません。ただこの時は、私の勝手な妄想であり、何の確証も
無いので、それほど心配をしていた訳では有りませんでしたが、仕事が終ってマンションに帰って来ると『今頃志保の奴』等と勝手な想像をしてしまいます。そんな妄想を打ち消す為に家に電話を
入れると、
「どうしたの?何か用事でも有るの?今日も仕事が忙しくて疲れているのよ。今度、私から電話するから何も無ければこれで切るね。」
愛想の無い返事ですが、ちゃんと家に居るので『やはり俺の思い過ごしか。だいたい志保がそんな事をしている筈が無いな。』と安心してしまいます。
そう思っても次の日に成るとまた色々な事を考えてしまうので、来週の休みの日に妻には内緒で、こっそり帰って、探偵の様な事でもしてみようと面白半分に思っていました。
ここ暫らく休日も接待ゴルフ等でろくに休んでも居なかったので、有給も含めて3連休を取りました。『こんなにアッサリ休みが取れるなら、もっと早くそうすれば良かった。』
自分の要領の悪さに苦笑いしながらも、何か寂しさも感じて仕舞うのは会社人間の証拠でしょうか?
妻には、今度の休みも接待が有るので帰れないと伝えて、考えて居た事を実行する事にしました。
コメント
承認待ちコメント
コメントの投稿
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)