CR 10/22(月) 23:37:51 No.20071022233751 削除
仕事の話は直ぐに済みます。3ヶ月位経って慣れたところで他の課員と同じ様に出張にも出て欲しいとの事です。他の課員は一週間に一度位の頻度で出張に出ます。時には一泊する事もあります。食品の仕入先に出向くのです。検査結果の報告と今後の仕入計画を掻い摘んで話してきます。検査結果の報告はメール、Faxですむ事です。仕入れの話は専門の仕入れ担当が居ます。この出張は、仕入先に対しきちんと検査をしていますよと言う姿勢を見せる為です。それと良い仕入先を確保しておく為、出来るだけ多くの人間を会わせておきたいのです。経営の基盤もしっかりしていると聞いています。会社の経営姿勢が見えてきます。
妻は自分だけ特別扱いされるのもおかしいと思い、出張を受けてしまいます。
「さあ、どんどん食べて。取って置きのワインもあるし」
「ええ、でもこんなに食べられません。それにワインは、車で来ていますから」
「代行を頼めば済むことだ。さあ、やろう」
結婚以来、夫以外の男性と二人で料亭の個室で食事、妻にとって始めての経験です。
そんな緊張も食事とワインが進むにつれ徐々に解れてきます。
「宮下さん、ワインを注いでくれないか。さあ、僕の横に来て」
「はい」
妻に断れる理由などありません。
「宮下さん、君も飲んで」
佐伯が妻にワインを注ぎます。さりげなく妻の体に触れます。ワインの酔いも手伝っているのでしょう、妻も拒否しません。手の甲で乳房を押すように触れます。
「部長さん、だめっ、悪戯が過ぎます」
乳首をも押したのでしょうか。ほんのり酔った顔が益々、ピンクに染まります。敏感な乳首です。感じもしたのでしょう。
「ごめん、手が吸い寄せられたみたいだ」
佐伯はすっと引きます。女の恥ずかしがる事は無理強いしません。女の扱いに慣れているのです。妻は佐伯に誠実さを感じてしまいます。若干の物足りなさも残るのです。
「そうだ宮下さん、君の車は先に代行に頼んで返しておこう。考えてみれば僕も代行を頼まなければ
いけない。 君は僕の車で送って行こう」
少し考えればおかしいのが解る筈ですが、妻は佐伯の好意として受け取ります。
帰りがけ、佐伯から小さな包みを渡されます。
「社用の携帯電話だ。仕事の連絡用に使ってくれればいい。僕の番号とメールアドレスはインプットしておいた。後は自分で必要な分インプットすればいい」
どうして佐伯が直接、手渡すのか。妻はその不自然さに気がつきません。業務用なら、課から支給される筈です。佐伯が個人で妻との連絡用に用意したものなのです。
食事が終わり、車に乗り込みます。佐伯が乗ってきた車はリムジンタイプの社用車です。運転席からは後部座席の様子は見えません。
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