CR 10/23(火) 22:07:28 No.20071023220728 削除
乗ってみると後部座席は密室になるのが解ります。会議も出来るスペースです。運転席からは完全に遮断されています。クーラーボックスも付いています。A亭から自宅へは20分位の道程でしょうか。妻は安心しきっています。酔いが手伝い、シートにもたれ目を閉じ、少し頭を佐伯の方に傾げています。
妻は眠ってはいません、又眠れる状態ではありません。密室にお互い悪く思っていない、しかも酔った二人だけが居ます。妻は何かを期待しているのかも知れません。どれ程走ったでしょうか、佐伯が突然、妻に接吻をします。佐伯の胸を手で押します。ほんの小さな力です、形だけの抵抗は佐伯に悟られてしまいます。「いやっ」と言う声も佐伯の唇に塞がれ吐息に変わります。
妻の小さな唇の形が変わるほど吸われ、佐伯の舌が妻の舌を誘い出します。 初めはおずおずと舌を預けます。舌を舐め合っているうちに自分を忘れてしまうのです。妻の舌を十分味わった佐伯は唾液を流し込みます、それも大量に。妻はゴクリと喉を鳴らし飲み下します。食道を通り胃の腑へと流れ落ちていきます、それは乳首と女陰に電撃を放つのです。乳首は硬く尖り、女陰は濡れそぼります。佐伯の手はブラウスのボタンを外し、ブラジャーの下にある乳首を捉えます。掌でさわさわとこすり上げ、親指と人差し指で摘み捻ります。ワインを口移しで飲ませ舌と舌を絡めながら、それは強弱をつけて続きます。苦しくなったのでしょうか、溜息と共に顔が離れます。佐伯はブラジャーを取り乳首を口に含みます。舌で転がし甘噛みします。妻はもう忘我の境地です。顔を佐伯の肩に預け、半開きの口からは甘い善がり声と共に「あぁ部長さん」と声が漏れるのです。妻は乳房への愛撫だけで達してしまったのです。
突然の佐伯の声に、妻は我に帰ります。
「宮下さん、そろそろ君の家だ」
山の頂から麓に下ろされた様な気分です。何と答えて良いのか解りません。
「少し手前で降りたほうが良いだろう。人の目があってはいけない」
「はい、そうします」
妻はこれも佐伯の心使いだと受け取ります。
「僕は来週月曜日から一ヶ月位本社を留守にする。大阪支社の立ち上げがいよいよ本番だ。留守中は宜しく頼む」
出張は以前から決まっていた事です。佐伯は、妻に男としての印象を残す為に食事をわざわざ今日にしたのです。
『洋子はもう落ちたな。完全に俺の女にしてやる』
「部長、今日はご馳走様でした」
車を見送り家に向かいます。100メートルばかりの距離をどんな風に歩いたのか覚えていません。はずれたブラジャーはハンドバッグの中です。一歩送る度、佐伯に愛撫され敏感になった乳首がブラウスに擦れ先程の快感を呼び起こします。しとどに濡れた女陰は歩く度にくちゅくちゅと音を立てているようです。
玄関が見えると一気に現実に戻ります。居間の灯りが点いていません。夫は未だ帰宅してないのです。ほっとしました。シャワーを使います。シャワーの飛沫が乳首にかかり快感を弾き出します。女陰からは止めどもなく愛液が流れ出します。
『どうしてしまったのでしょう私の体は?』
この体の変化が不思議なのです。妻は膣に手をやります。クリトリスは自分の手でも、夫の圭一にも愛撫してもらった事はないのです。右手は膣に左手は乳房に。膣口を擦り上げ、乳房を揉みしだき夢中でオナニーをするのです。妻にはオナニーの習慣はありません。 結婚前に数度、その程度です、勿論結婚してからは一度もありません。
オナニーで絶頂に達します。一度では体が満足していないのが解ります。達した後も手が膣に乳房に伸びてしまうのです。佐伯の名を呼びながら、何度も何度も絶頂に達しやっと体の火照りから解放されます。こんなに体が求めるのは佐伯への思いが強いからだと妻は信じ込んでしまうのです。
佐伯は媚薬を使ったのです。ワインに混ぜて飲まされたのです。佐伯は焦ってはいないのです。今日、行為まで及ばなかったのは、妻に佐伯を恋焦がれる思いを十分にさせたかったのです。金曜日には私の帰宅が10時以降になる事も妻から聞いて知っています。妻がオナニーをする時間は十分あります。そして佐伯の計画はまんまとその通りになったのです。
3時間程の持続性のある媚薬です。食事を始めたのが6時半、今は10時、そろそろ薬の効果が切れる頃です。着替えが終わり居間のソファーに座ります。
『さっきまでの私は何だったのでしょう? 今の私は夫にどう映るのでしょうか?』
媚薬の効果が薄れ平常に戻った妻は急に心に痛みを覚えます。
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