CR 10/24(水) 21:45:31 No.20071024214531 削除
金曜日の夜はほぼ毎週、得意先と懇談を兼ねた食事会です。本当
は早く帰りたいのです。たまには金曜日の夜、妻とゆったりと過
ごしたいのです。自然と帰り足が早くなります。
「只今」
「貴方、お帰りなさい。お疲れ様でした。お風呂にしますか?」
「そうしてくれ。飯はいい。客と食べてきた」
仕事から帰れば先ず風呂です。妻と過ごす時は清潔でいたい、そう
言う気持ちがあるからかも知れません。妻は常に私の後です。結婚
して以来の習慣です。
バスルームに入ります。
『うん?』
タイルが、誰かが風呂を使った後の様に濡れています。一瞬、女臭の様なものを嗅いだ気がしましたが、石鹸の強い匂いに紛れてしま
います。
『気のせいか』
「洋子、お風呂使ったか?」
「はい、今日棚卸しのお手伝いで汗をかいたの。先に使って御免なさい」
私の何気ない言葉に妻の表情が変わります。小さな事でも嘘が嫌いな妻です。嘘をつくのが辛いのでしょう。私はその嘘が気づきませ
ん。
「いや、良いんだ。タイルが濡れていて気になっただけだから」
妻はその話題から逃げたいのでしょう、話を逸らします。
「貴方、ビールにしますか、それともウィスキー?」
「今日はワインが飲みたい。ワインにしてくれないか」
妻は目を伏せます。
「はい、解りました」
ワインの言葉で佐伯を思い出したのでしょうか、顔が朱色に染まり
ます。鈍感な私にも妻の様子の変化が解ります。ふっと物思いに沈
んだ顔の中に、いつも以上の色気を漂わせています。
「顔が赤いが、どうかしたか?」
「棚卸しで疲れたみたい。でも大丈夫です。私もワイン頂こうかし
ら」
私にこれ以上詮索されたくないのでしょう。顔の赤みをワインで相
殺させます。
私は性への欲求は強い方ではありません。いや、妻がセックスに興
味が無いものと思い込み自分の衝動を抑えているだけかも知れませ
ん。しかし今日の妻の表情を見ていると抱きたい衝動が湧いてきま
す。
妻を寝室に誘います。
「おいで」
「疲れてるの。その気になれないわ」
私のベッドに体を横たえたものの、やんわり拒絶します。ほんの1
時間ほど前に4度も5度も達した体です。後には何も残っていないのでしょう。
それでも強引に口を吸い、乳房を愛撫します。少しは感じたのでしょうか、妻の口から甘い香りが漂ってきます。妻は感じ始めると甘
い吐息を漏らすのです。膣の中に自分の物を収めると何か違う感じ
がします。いつもより熱く、少し緩い感じがします。愛液も多い様です。しかも、いつもは私の背中を抱く妻の腕がありません。だら
りとベッドの上に伸びたままです。10数分かの結合の後、妻の膣に
精を放ちます。妻は達していない様です。今時の高校生ならもう少
しましな事をするでしょう。自分でも随分稚拙だと思う時がありま
す。
『妻は達していなかった。どうして背中を抱かなかったのだろ
う?』
ふと疑問が湧きますが、仕事の疲れから睡魔に襲われ直ぐに眠って
しまいます。
自分のベッドに戻った妻は眠った私の横で冴え冴えとしています。
コメント
コメントの投稿
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)