CR 11/15(木) 16:57:27 No.20071115165727 削除
担当医と話します。
「ご主人、奥さんは相当弱られています。断り無く血液検査をしま
した。ご主人、少しは控えて頂かないと」
「は?どう言う事ですか」
私には言われている意味が解りません。
「つまりですね、薬を使うのを程々にして欲しいと。求めるのは解
りますが」
血液検査の結果、ピルの常用、経口催淫剤の大量常用が残留成分と
して検出されたのです。特に経口催淫剤の量は限界を遥かに超えた
量だそうです。その影響は長く持続する可能性があるそうです。し
かたありません、事実を話すしかありません。第三者に話したくは
なかったのですが妻の不倫の事を話します。勿論相手の名前は伏せ
たままです。
「そうですか、失礼な事を言いました」
もう一つ気になる事があります、妻の女陰の事です。
「先生、実は妻のあの部分に媚薬を塗られていた可能性があります」
「その部分を見て欲しいと」
「お願いします」
「解りました。今直ぐには手配出来ません、明日朝見る事にします」
「ご主人、お名前は圭一さんですね」
「そうですが、それが何か」
「奥さんが何度も何度も ”圭一さん、御免なさい”とうわ言で繰
り返しています」
「・・・・・」
「話掛けてあげればと思いまして」
「いや、余計なお世話だ」
結果は明日聞きに来る旨言って病院を辞します。
『圭一さん御免なさいか』
余計な事だ。妻がうわ言で何を言おうが、夢で何を見ようが関係あ
りません。してしまった事は戻らないのです。許す気持ちはありま
せん。
家に戻ります。憂鬱な夜が始まります。酒を煽ります。妻の事、佐
伯の事、松下さんの事が頭でぐるぐる回ります。酔う程に松下さん
の比重が大きくなってきます。携帯を手に取っています。松下さん
をコールします。
「松下さん、今から行っていいかな?」
「散らかってますけど、いらして下さい」
松下さんのアパートに始めて訪れます。8階建ての立派なマンショ
ンです。2階に彼女の部屋があります。
「こんな時間にお邪魔して申し訳ない」
「いいえ、お上がり下さい」
「君には全て知られている。今日病院へ行ってきた。夜一人じゃ居
られない」
「病院では何と」
「今は言えない」
松下さんがウィスキーを用意してくれます。ちびりちびりと飲んで
いますが、話す事がありません。私はリビングをあちこち眺めてい
るだけです。
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