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北原夏美 四十路 初裏無修正

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CR 11/20(火) 14:46:41 No.20071120144641 削除
「服を全部脱げ」
「出来ません」

出来ないのは解っていた事です。無理やり脱がせます。初めは手を
足をばたつかせていましたが、その内に抵抗は止みます。妻の全身
が晒されます。

「洗ってやる」

頭からシャワーを浴びせます。私は手に石鹸を付け妻の全身を洗い
ます。首から肩、肩から胸、特に胸は念入りに洗います。胸を揉む
ように洗います。乳首を摘んで擦ります。もう洗っているのでは
ありません。もうそれは愛撫です。妻の乳首が反応します。

「あぁ貴方、ご免なさい」
「俺は洗っているだけだ。あいつの汚れを落としているんだ。何を
感じているんだ」

妻の背中に回ります。正中線が窪んだ綺麗な背中です。背中をそこ
そこに今度は尻です。盛り上がった双丘を撫ぜ回します。尻の割れ
目に手を滑り込ませ擦り洗います。前に回りこみ足を割ります。石
鹸を一杯に付けた手でめっちゃやたらと擦ります。クリトリスにも
陰唇にも膣口も擦り下げ、擦り上げます。

妻はもう立っていられません。窓の枠を手で掴み、足をがくがく震
わせています。必死に堪えてはいますが、妻の口からは善がり声が
漏れてきます。石鹸の泡をシャワーで落とします。妻の女陰からは
シャワーの水とは別のものが止めども無く流れ出ています。私の物
も妻の膣を求めて猛り狂っています。

「あぁ貴方」

私も、もう妻を責めているのは忘れています。自分のトランクスを
引き下げます。自分の物を妻の膣にあてがいます。あてがう直前、
佐伯の事を思い出します。

『ここにあいつの物が入っていた。妻はそれで善がった。こんなに
爛れてしまった』

私の物に異変が起こります。萎えてしまうのです。みるみる小さく
萎んでしまうのです。欲情は怒りに変わってしまいます。

「何があぁ貴方だ。洗っているだけでこんなに濡らしやがって。相
手が佐伯だと思っているんだろう。何て言う女だ、お前は。こんな
汚れたオマンコに出来るか」

私はバスタオルを妻に投げつけ出て行きます。バスルームに一人取
り残された妻はただ泣いているだけです。

担当医の言葉が浮かびます ”薬の影響は長期間残ります”。薬の
影響が残っているのか、妻が変わってしまったのか。多分その両方
なのでしょう。

暫く泣いていた妻がリビングに入ってきます。その表情は落ち着い
ているようです。
CR 11/20(火) 14:55:07 No.20071120145507 削除
「此処へ座れ」

私は向かいのソファーを指差します。知りたい事は色々あります。
その中でも佐伯の事をどう思っているのか、これからどうするの
か、その事を一番知りたいのです。

「なあ洋子、お前はさっき、佐伯の事を好きじゃないと言ったよ
な。じゃあどんな気持ちで抱かれたんだ」
「・・・会う前はもう止めようと思っていました。これでもう止めようと」
「会う前って、お前は毎日あいつと顔を会わせるじゃないか」
「いえ、そう言う意味じゃありません。声を掛けられる前はもう止めようと」
「声を聞くと欲しくなるのか、お前は」
「・・・・・」
「パブロフの犬か、お前は」

妻も最初はおずおずしていたのでしょう。その内、薬で快楽を覚え
る内に体が条件反射してしまうようになったのでしょうか。

「あいつを好きか嫌いか聞いているんだ」
「好きではありません」
「じゃっ、嫌いなんだな」
「・・・・・」
「何で返事しない。俺が悪かった。好きではなくて愛しているんだ」
「愛してなんかいません」

又、堂々巡りです。妻も嫌いとは言えないのでしょう。嫌いと言え
ば私に ”なんで嫌いな奴に抱かれたんだ、お前はそんなに淫乱な
のか”と責められるのが妻にも解っているのでしょう。

妻はぼつぼつと話し始めます。きっかけは正社員になって暫く後、
A亭で食事を奢られ帰りの車の中で抱擁された事、初めて抱かれた
のは最初の大阪出張であった事。私にしていない、させていない
行為を佐伯として感じてしまった事。事細かく話します。

「もういい。何を自慢しているんだ。俺を馬鹿にしているのか」

私は何をしているんだと思います。自分で聞いて、妻が答えればそ
れに腹をたて、情けない思いをするのです。別れを切り出せない自
分が情けないのです。しかしもう堂々巡りはご免です。

「洋子、俺たちはもうやっていけないだろう。そう思わないか」
「いやです。別れたくありません」
「さっき解っただろ。俺は立たなかった、お前の汚れたオマンコではな」
「私努力します」
「努力します?どう言う事だ。俺とは努力しなければ出来ないのか」
「間違いました。私、私・・・」

妻も言うべき言葉を見つけられないのです。

「もういい。出て行ってくれ。明子には俺が言っておく」

娘の明子の名前を聞いて、妻はわっと泣き伏します。

「お願いです。出て行けって言わないで下さい」

結婚した当初からもっと強引に妻を抱いていればこんな事にはなら
なくてもすんだかも知れない。私の優柔不断な性格も災いしている
のです。
CR 11/20(火) 15:10:11 No.20071120151011 削除
「佐伯がテレビ電話の内容を保存してあるって」
「どうしてそれを早く言わない」
「会わない時は、それを見て楽しんでるって。私怖かったの、誰か
に見せるんじゃないかと、怖かったの」
「それでずるずる続けていたと言うんだな。本当だな。脅迫されて
いたのか?」
「いいえ、初めの頃は脅迫はされていません。でもそれがあると思
うと私は・・・」
「初めの頃は?じゃ今は」
「言われました。もう出来ないと言ったら、貴方に見せるって、会
社のメールにばらまくって」

妻の言う事は本当なのか、考え付いた言い訳を言っているのか判断
は出来ません。しかし、私の気持ちは少しですが、救われます。初
めは妻の意思で佐伯に走ったのでしょう。それ以後は妻の意思だけ
ではなく、強制されたものがあったのかも知れません。しかし録画
の存在が気にかかります。私が知っている限りテレビ電話の内容を
保存できる携帯は無いはずです。

佐伯の携帯に電話します。

「宮下だ。今から行く」
「いや、会社は困る」
「困るだと。困るような事をしたのはお前だろう」
「すまん。私のマンションでどうですか」

今は4時半。

「お前も5時までには出れないだろう。5時半に行く」
「5時半ではちょっと早すぎる、会議がある。6時半にならないか」
「ぐだぐだ言うな、俺は会社に行ってもいいんだぞ」
「解った。5時半に待ってる」

本来は佐伯を呼びつけるべきでしょう。しかしこの家に上げたくあ
りません。妻と会わせたくないのです。

佐伯にとって何が一番辛い事なのか考えてみます。社会的立場、会
社での地位は放っておいても無くなってしまいます。無くなって困
るもの、それは金に違いありません。最悪の場合、職を失ってしま
うのです。妻の体と引き換えの汚れた金は欲しくはありませんが、
金で攻めるのが一番良いのです。

「佐伯、俺は弁護士を立ててお前と戦う事にした」

私はかまをかけます。

「それは勘弁してくれ。何とか慰謝料で済ませてくれないか」
「慰謝料?一応聞いておこう。いくら払えるんだ?」
「200万なら払える」
「なら払える?女房は後10年は働ける。年間400万として4000万、
これは遺失利益だ。それに慰謝料1000万プラスで5000万だ」
「無茶だ。それに正社員にしたのは俺だ」
「関係ない。びた一文譲らん」
「では500万だそう」
「話にならん。弁護士に任す。お前も用意しておけ」
「頼む、何とか500万で」
「それがお前のお願いの仕方か」
「申し訳ありません。500万で今回の事は許して下さい」
「そうか、500万の慰謝料は了解する。只、許しはしない。許すの
は今後のお前をみてからだ」

条件として、書類を二通用意する事。1通には今回の非を詫び、今
後妻には一切連絡も会わないと誓う事、500万は私の任意の指定日
に満額を一括で支払う事。この書類には実印を押印し、印鑑証明を
付ける事。そしてもう1通は不倫の事は記載しませんが、佐伯が私
に500万の債務があり、それを私に指定通り支払う旨の公正証書を
作る事を約束させます。書類を用意させることにより重圧を与えた
いのです。

「一つ聞いておこう。テレビ電話の録画で妻を脅していたそうだな」
「今はどうか知らないが、俺の携帯にはそんな録画機能はついていない。
見て楽しんでいると言ったのはその場の成り行きだ」
「しかしお前はそれで妻を脅した」

念の為、妻専用の携帯を処分させます。

「お前に言っておくことが一つある。先日、佳子さんに会わせても
らった。お前は酷い男だな、あんないい奥さんがありながら馬鹿な
事をしたもんだ」
「・・・・・」

「書類は金曜日までに用意しておけ。取りに来る」

佐伯と妻の携帯は同じものです。携帯の取説を読みますと確かにテ
レビ電話の録画機能はついていません。出力端子も付いていませ
ん。携帯ショップでも確認します。テレビ電話の内容を保存出きる
携帯は存在していない事を知ります。

妻の不安材料が一つなくなります。
CR 11/20(火) 22:22:41 No.20071120222241 削除
家に戻り妻に事の顛末を話します。

「良かったな。お前を500万で買ってくれるそうだ」

最後にはこんな言葉しか出てこないのです。

「500万入ったら、全てお前にくれてやるから、出て行ってくれ」
「いやっ、出て行きたくない。そんなお金なんか欲しくない」
「お前の体で稼いだ金だ。一回あたり10万だ。高級売春婦でも稼げないぞ」
「・・・・・」
「それから、携帯の事で言っておこう。お前たちの携帯にはテレビ
電話の録画保存の機能はついていない。お前は取説を見なかったのか」
「見ました。でも他に方法があるかも知れないと思うと」
「抱かれる言い訳を自分で作ったわけだ」
「違います」

「何故、携帯を壊した」
「私の携帯にも残っているかも知れないと思いました」
「兎に角そう言うものはなかった。残念だな。お前が善がるところ
を俺も見たかったよ」

妻を甚振る言葉しか出てこないのです。妻が出て行く事はない、そ
う思っています。私は卑怯な男です。妻と今後どうするのか、考え
ていてもそんな話は出来そうにありません。妻の顔を見れば甚振り
手を上げてしまう。このままでは二人共壊れてしまう。私は決心を
します。短期滞在型のアパートを借りる事にします。市役所からは
離婚届けの用紙を貰ってきます。

「洋子、俺はアパートを借りた。暫くそこで暮らす」
「いや、行かないで下さい。一緒に居て下さい」
「それから、これは離婚届けの用紙だ。俺の名前はまだ書いていな
いが、お前が書いたら俺も書く」

本当に卑怯な男です。こんな大事な事まで、弱い妻に預けてしまう
のです、自分で結論を出せないのです。 ”許してください、出て
行きたくない。貴方を愛している”と何度も何度も言わせたいのです。

泣いている妻の声を背中にして、その日の内に身の回りのものを纏
めアパート暮らしが始まります。一人になった妻が何をしているの
か、気にならないわけがありません。気にしていても家を覗く事も出来ません。

同日、山岡さんと会います。

「宮下さん、その後どうだね?」

先ず、佐伯との事を話します。2通の書類を見せます。

「君らしいな。それで金はいつ用意させるんだね?」
「妻と決着をつけてからです」
「うーん、そうか。佐伯の金はなくなるぞ」

会社として佐伯の処遇が決定したのです。

「奥さんとはどうするんだね?」

アパートを借り、私がそこで仮暮らしをしている事を伝えます。

「良くないな。今が一番大事な時じゃないかね。別れるつもりな
ら、それでもいいんだろうが」
「それを決める為に別居したのです。一緒に居たのでは自分の気持
ちが見えてきません」
「それで決まったのかね」
「いいえ」
「一緒に居て、罵ってでも解る事もあるのではないかね」

自分の行動を他人に決めてもらおうとは思っていません。しかし、
所長の言う事はいちいち理にかなっています。

その後、所長から聞いた佐伯の処遇は私の想像を遥かに超えたものです。
CR 11/20(火) 22:29:49 No.20071120222949 削除
社長は出来るだけ穏便にすませようと思っていたらしいのです。と
ころが回りが反対します。血が繋がっているからそれだけ穏便にす
ませるのかと。回りから出た意見は取引先から供与された金は全額
返還、即時解雇、勿論専務の妹との結婚はなくなります。

穏便な処置に一番反対したのは専務です。自分の妹と将来の会社を
佐伯に託そうとしたのです。それだけ怒りが大きいのでしょう。

結局、落ち着いた処置は佐伯の住んでいるマンションを処分し会社
に入金する。佐伯の預金は掴みようがありません。預金は手をつけ
ない事になります。即時解雇したのでは今後佐伯の生きていく術が
なくなるだろうと、大阪の関連会社に職を与えます。肩書きの無い
平社員です。それが嫌なら勝手にしろと言う事です。

マンションが売れ次第、この処置が実行されるようです。それまで
に大阪に行くのかどうか決めろと言う事です。

この処置が私と妻にどう言う影響を与えるのかアパートに帰り考え
ています。

『奴は金がなくなる。一番の打撃は今、金を払わせる事だ』
『金が無くなれば、妻にもう連絡を取る事もないだろう』
『専務の妹とは結婚出来なくなってしまった。その上に金もなくなる』
『奴は自棄になるかも知れない』

自棄になった佐伯は妻にまた手を出してくるかも知れない、そんな
思いが頭をかすめます。まさか妻が受ける事はないだろう、妻が拒
否すればすむ事だ。結論を出します。

「佐伯、明日金を取りに行く。用意しておけ、5時半に行くからな」
「解った」

佐伯はすんなり答えます。佐伯は会社から自分の処置を聞いている
筈です。不思議な気持ちでその答えを聞いたのです。

明くる日、佐伯のマンションに行きますと、銀行の紙袋がテーブル
の上に置かれています。

「あんたも俺の処置を聞いただろう。200万しか用意できない、残
りの300万はこのマンションが売れてからだ」
「預金は手をつけられなかった筈だ。それにマンションの代金は全
額会社に取られるだろう」
「会社も慰謝料の件は了承してくれた。マンションの代金から払っ
ていいと、会社も経理も了解してくれた」

冗談ではありません。これでは佐伯と会社がいい子になってしまい
ます。この時間ならまだ会社に人が残っていると思い、電話をします。

受付が出て、経理に繋いでもらいます。

「宮下と申しますが、経理部長をお願いします」
「どう言うご用件でしょうか?部長はもう帰宅させて頂きました」
「慰謝料の300万、佐伯のマンションの代金から払って頂く必要は
ありません」
「何の事を言われているのか、解りかねますが」

電話に出た職員の方にはあずかり知らぬ事でしょう。

「とにかく経理部長にでも、役員の方にでも、そうお伝え下さい」
「ちょっとお待ち下さい」

その職員の返事を待たず電話を置きます。
CR 11/20(火) 22:40:18 No.20071120224018 削除
佐伯は私の行動に唖然としています。

「佐伯、そう言う事だ。お前の会社からのお情けは要らない」
「しかし、俺には払える金がない。あんたも知っている通り大阪の
平社員か、さもなくば職なしだ」
「俺の知った事ではない。お前から払ってもらう」

私は公正証書のコピーに200万本日受領した旨を書き、押印して佐
伯に投げつけます。

「お前が何処で働こうとも追いかけて行く。給料から天引きにしてでもな」
「解ったよ。好きなようにするんだな。俺にはもう失うものは何もない」

佐伯は開き直ったようです。

「俺と洋子の事を聞きたくないか」
「洋子と言うなと言っただろ。それにそんな物は聞きたくない」
「じゃあ、俺が勝手に喋ろう。あんたは実にへただったんだな」
「うるさい」
「洋子のオマンコは新品みたいだったよ、あんたが20年も使ってもな」
「・・・・・」

「前から俺の事を好きだったんじゃないか。最初の飯でもう釣れた」

「クリトリスなんか凄い感じ方だ、ちょっと擦っただけで直ぐいっ
てしまう。チンポも最初は舐め方さえ知らなかったが、ちょっと仕
込むと涎を垂らして咥えてきたぞ。ザーメンも美味そうに飲んだしな」
「うるさい、黙れ。薬まで使いやがって」

もう聞いてはいられません。思わず佐伯の腹に拳を打ち込みます。
拳を打ち込まれた佐伯の腹よりも私の胸の方が痛いのです。

「お前とはもう終わった事だ」
「離婚するのか?」
「お前には関係ない」

200万をポケットに仕舞い、踵を返して帰ります。

アパートに帰り考えます。自棄になるかも知れない佐伯と、そして
医者の言葉が浮かびます。”妻は少しのきっかけで性衝動が起こ
る”、それと自棄になった佐伯を組み合わせれば。私は賭けに出る
事にしました。暫く家には戻らない。佐伯の誘いに妻がのるような
ら、それまでです。潔く離婚しよう。拒否すれば、長い時間がかか
るかも知れませんが、妻を受け入れてみようと。

妻の居る家に向かいます。

妻はキッチンに居ました。夕食の用意をしているようです。

「あっ、貴方お帰りなさい」

見ると二人分の量です。

「毎日作っているのか?」
「はい」
「俺の分は作らなくていい。ここでは食べないと言ってあるだろ」

妻の心情を解らなければいけないのでしょう。それが私には出来ません。

「佐伯の200万だ。俺は要らない。お前が稼いだ金だ、お前が使え」

駄目です。話合おうと思って来ても、妻の顔を見ると出てくる言葉
は別のものです。金はテーブルの上に放り投げられたままです。

「会社はどうした?」
「もう行けません。退職願を郵送しておきました」
「そうだな、佐伯も居なくなるし、言ってもしょうがないからな」
「違います。私の居場所はもうありません」
「お前がした事だ」

「俺は暫く戻らない。このままアパートで暮らす。朝と夜は一度此
処に寄る。昼も家の電話で確認する。買い物に行く時は携帯に電話
する。見張る必要があるからな」
「酷い。見張るだなんて」

行かないで下さいと泣く妻を背にアパートに戻ります。賭けに出
る、きれいな事を言っておきながら、妻を前にするとこのざまです。醜い男です。
CR 11/20(火) 23:05:02 No.20071120230502 削除
それから毎日、朝、夜家にに寄り妻が居る事を確認します。昼の電
話にも妻が出ます。電話の向こうから妻が何か言いたそうにしてい
る雰囲気が伝わりますが、私は無視しています。夜家に寄れば、妻
の顔は私に何かを訴えています。私は妻に声を掛けません、一瞥す
るだけで直ぐ家を後にします。妻が居る事を確認するだけなのです。

7日目の時の事です。夜9時に家に寄りますと灯りはついています
が、妻が居ません。しかし妻の車は車庫にあります。歩いて行ける
ところへ言ったのか。佐伯のマンションまで女の足で歩けば40分ほ
どかかります。夜遅くに歩いて行くのも考えられない。暫く待って
も帰ってこないのです。

『何か用事か、それとも佐伯のところか?』

妻の携帯に電話します。電源が切られています。

『間違い無い。佐伯のところだ』

佐伯のマンションの売却は決まりましたが、引渡しが済んでいない
為佐伯はまだマンションに居住しています。電話しようと思えば出
来ます、行こうと思えばいけます。只、このマンションはセキュリ
ティーの厳しいのです。私が佐伯の部屋まで辿り付けるとは思えま
せん。佐伯に電話をしても本当の事を言うとは思えません。やはり
待つしかないのです。12時まで待つ事にします。12時を過ぎれば私
はアパートに引き返す事にします。そのまま離婚しようと考えます。

では12時前に帰ってきたら、どうするのか?妻が何時に家を出たの
か解りませんが、佐伯のところへ言ったのだとすれば、今はもう11
時です。タクシーを利用していれば、抱かれる為の時間は充分あり
ます。その時はどうすればいいのか、やはり離婚か?

『やはり駄目か。妻はそう言う女だったんだ』

キッチンを眺めます。炊飯器が目に留まります。炊き上がってから
の経過時間が2時間を示しています。タイマーを使っていなけれ
ば、炊き上がるまで50分かかるとして、3時間前には家を出たこと
になります。歩いていっても抱かれる時間はある事になります。

なにか痕跡はないかと、リビングを眺め回します。サイドボードの
上に200万が入った銀行の封筒が置かれています。いつもなら妻は
こんな大金をこんな場所に置いておく事はありません。手に取りま
すと、その中には金と共に小さな封筒が入っていました。

その封筒の中には離婚届けが入っています。妻の署名と捺印がして
あります。離婚届の他にメモがあります。
CR 11/21(水) 11:40:18 No.20071121114018 削除
(佐伯が今日来ました。もし帰らない時は、この離婚届けを・・・・)

離婚届けを、のその後は書かれていません。文字は涙に滲んでいました。

『妻に何があったのだ。佐伯の部屋に何があっても行かなくてはならない』

私が玄関を飛び出したその時です。家の前に車が停まります。タク
シーです。妻が帰ってきたのです。顔は蒼白、髪が乱れ、ブラウス
のボタンが2つありません。しかし、その表情には曇りがありません。

「こんな時間まで、何をしていた」
「佐伯のマンションに行きました」
「どうして携帯の電源を切っていた。また部長様に言われたのか」
「いいえ、決めたのです。終わるまでは電話を受けないと」
「終わるまで?佐伯に抱いてもらうのが終わるまでか」
「・・・・・」
「見てやる、こっちへ来い」

スカートとショーツを一気に脱がせます。足を割り女陰を見ます。
若干濡れてはいますが、男根を受け入れた形跡は無いようです。太
腿には大きな絆創膏が貼られています。

「してはいないようだな。しかしこの傷はどうしたんだ」

妻はこれには答えません。

「貴方が出て行ってから、佐伯から毎日、何回も電話がありました」

佐伯は私の会社帰りの後をつけ、私がアパート暮らしをしている事
を知ったようです。携帯にも何度も何度も電話があったのです。勿
論妻は出ません。家の電話にも佐伯はかけてきます。

「貴方からの電話かも知れないと思うと、出ないわけにはいきませんでした」

抱いてやるから来い、一人暮らしで体が疼いているだろう、慰めて
やるから来い、大阪へ一緒に行こう。佐伯は執拗に誘っていたのです。

「断り続けました」

妻が断り続けていた為、車を乗りつけ家に来るようになったので
す。俺を家の中に入れろと繰返し言っていたのです。聞き入れられ
ないとクラクションを何度も何度も鳴らすのです。

「私、怖かった」

妻は夜になるのが怖かったのです。佐伯に何をされるか解らない、
近所にも知れてしまう。そんな事を私は考えていました。それもあ
るのでしょうが、妻の言った怖いの意味は別のところにあったのです。
CR 11/21(水) 11:43:36 No.20071121114336 削除
佐伯の訪問は何度か繰り返されます。その内妻は耐えられなくなっ
てしまいます。

「今度来たら、マンションへ行こうと決めました」

家に上げる事は絶対に出来ない。そう思ったのです。

「一人になって考えるのは貴方の事ばかりです。貴方を愛してい
た、今でも愛している。それなのに」

妻は独り言のように喋ります。

「正社員のお祝いで食事を頂いた時、帰りにリムジンで送られた
時、私は夢見心地でした。こんなにまでして頂いてと」
「そこで、お前はもう許してしまった」
「抱かれはしてません。でも同じ事ですね」

「期待があったのかも知れません」
「薬を使われた」
「薬のせいだけではありません。私にも原因があったのだと思います」

私の性技だけでは満足していなかったのです。色々なメディアで知
った性の喜び、自分の体で知りたかったのです。自分の性欲の強さ
に気づき驚いたのです。

「貴方に試して欲しいと何度も言おうと思った、でも言えなかった」

妻は私と同じだったのです。同じ思いを抱いていたのです。

「佐伯はきっかけでした。佐伯でなくても同じだったかも知れません」

「佐伯に何度誘われても、最後までは許せませんでした」

「貴方の事を思うのです。最後までは出来ないと」
「同じ事だろう。最後まで行こうが行くまいが」
「違います。女にとっては大きな違いです。それを許すと心まで
預ける事になってしまいます」
「お前は心まで預けてしまったと言うのだな」
「解りません。でも違うと思います」
「今、お前が言ったじゃないか、体を許す事は心を預ける事だと」
「そうですね。佐伯が特別な存在だと思ったのかも知れません」
「お前の言う事は全て矛盾している。さっき佐伯でなくともと言っただろう」
「解りません、私の体が・・・」

本当のところは妻自身にも解らないのでしょう。後から言う事は全
て理屈です、言い訳です。起きてしまった事に気がついた時に考え
る言い訳なのです。
CR 11/21(水) 11:50:03 No.20071121115003 削除
「写真で私の中の鍵が外れてしまったのです」
「嘘の写真でな。どうして俺に聞かなかった」
「聞くべきだったと思います。でもあの時は聞こうとは思いませんでした」
「いい言い訳が出来たわけだ」
「違います。でもそうかも知れません」
「はっきり言ったらどうなんだ、これで佐伯に抱いてもらえると」
「多分・・・・」
「多分、何なんだ」
「自分を許すものが欲しかったのです」
「結局、お前は抱かれたかったと言うことだ」

性に積極的ではなかった私、自分の性欲に気づいた妻。妻は自分の
欲求をぶつける相手を私ではなく佐伯を選んでしまったのです。そ
れから4ヶ月余りも続いてしまったのです。

「4ヶ月間、たっぷり楽しんだと言うわけだ」
「苦しんでもいました。夜眠れませんでした」

眠れなくなった妻は睡眠誘導剤を処方してもらったのです。

「白々しい事を言うな。ばれなければ、もっと続けるつもりだった
んだろこの写真を見ろ。これが苦しんでいる顔か。心を預けた顔だ」

報告書の写真をぶつけます。

「心を預けていた?私、そんな顔をしていたのですね。長い間、不
倫をしていても、貴方は何も言ってくれなかった。気がついている
のに、何も言ってくれないのだと、もう私には関心がないのだと、
そう思っていました」
「勝手な事を言うな。俺は気がついていなかった。証拠もないのに
聞けるわけがないだろ」
「あの時、貴方が大阪に来てくれた時、ほっとしました、これで終
われると。嬉しかった、まだ貴方に気にかけて頂いていると」

これで終われるとほっとした妻も、後で録画の事を思い出します。
もし佐伯にそれをばら撒かれても、その時は私と別れて、何処か別
の土地で暮らそうと思ったのです。

「それで、もう会社には居場所が無いと言ったのか」
「そうかも知れません」
「会社は辞めても、この家からは出て行かなかった」
「初めは別れて頂こうと思いました。でもやっぱり貴方の傍に居た
かった。メールされても、貴方が許して下さるなら、貴方と暮らしたかった」
「自分の都合ばかり言ってるな、お前は。俺の事など何も考えてない」

此処まで話しても妻は涙を見せません。妻の決心が本当なら、妻も
それ相応に覚悟を決めた事になります。しかし、妻の言っている事
は自分に都合のいい事ばかりです。不倫している妻に気がついて責
めて欲しかった。後になって言える事です。録画の件も、それは存
在しないと解ったから言える事です。私にはそんな風に思えるのです。

「綺麗事言っているが、今日また佐伯に抱かれたわけだ、お前の体
が疼いてな」
「違います。抱かれてなんかいません」

抱かれていない事は妻の体を見て解っています。それでも私は言わ
ずにはいられないのです。

「どうして行ったんだ」
「一度は会わなくては、決別の為に一度はと思っていました」

あれだけの快楽を与えてくれた佐伯です。会えばまた抱いて欲しく
なるに決まっている、私はそう思っていました。妻の思いは逆だっ
たのです。佐伯と会っても自分の気持ちは変わらない、その確信が
欲しかったのです。

佐伯が来る前に離婚届に名を書き印を押します。メモを書きます
が、離婚届をの後には文字が続きません。

「どうして離婚届けを書いた」
「もし佐伯に抱かれたら私はそれまでの女です。もう貴方の元には帰れません」
CR 11/22(木) 09:34:22 No.20071122093422 削除
佐伯が来て、妻は佐伯の車に乗ります。バッグにはある物をしのば
せています。

「ご亭主には抱かれているのか」
「・・・・・」
「そうか、ご亭主とは別居だな。自分で慰めていたのか?淫乱な洋
子は我慢出来ないからな」
「そんなそんな事していません」

車の中での佐伯の言葉はそれ一点に集中しています。信号で停まる
と妻の乳房、太腿を撫ぜようとしますが、妻はその手を払います。

「そうか、洋子も久しぶりで恥ずかしいのか」
「・・・・・」
「マンションに着いたらたっぷり可愛がってやるからな」

マンションに着き、部屋に入ると佐伯はいきなり妻を押し倒しま
す。ブラウスを強引に脱がせます。ボタンが2つ外れます。ブラを
取り乳房を引き出します。

「やめて下さい。私はこんな事しに来たのではありません」

佐伯は聞いていません。スカートを脱がせにかかります。男の力に
は適いません。ショーツ一枚になり、妻の裸身が晒されます。佐伯
もトランクス一枚です。

「ほう、今日はオバサンパンツか。俺に抱かれたくないのか」
「抱かれたくなんかありません」
「今にたまらなくさせてやる」

佐伯は口づけしようとします。妻は顔を背け、口を硬く結びます。
佐伯は舌でこじ開けようとしても、妻の口の中には届きません。そ
れでも佐伯の手は執拗に妻の乳房を、女陰を捉えようとしていま
す。妻は手で足でそれを払いのけるのです。

「もうやめて」

もみあいが暫く続きます。力が尽きた妻の抵抗も力がなくなってし
まいます。佐伯はショーツごしに女陰を揉みしだきます。足を羽交
い絞めにして女陰の匂いを嗅いでいます。

「洋子のここはいつもいい匂いだな」

暫く、唇での責めが続きます。妻の足を自分の足で押さえ、また手
で甚振ります。

妻は私が佐伯の股間を蹴り上げた事を思い出します。足は佐伯の
足で押さえられ自由になりません。手で思い切り男根を掴みます。

「えっ」

妻は驚くのです。佐伯の男根には力がありません。

佐伯は勘違いするのです。妻の手が許したしるしだと。

「洋子も我慢が出来なくなったか。ほらパンツを脱がしてやるからな」

数十分にも及ぶ佐伯の責めで妻も感じ始めていました。

「こんなに濡れてるぞ。なにが、もうやめてだ」

佐伯はショーツを脱がそうと、その時です。妻は頭の横にあるバッ
グの中からある物を取り出し、自分の太腿に突き立てるのです。あ
る物は鋏だったのです。鋏は妻の太腿の皮を破り肉に突き刺さり、
血が流れ出てきます。

佐伯もさすがに驚き、行為を諦めるのです。部屋にある塗り薬と絆
創膏を妻に渡します。妻はそれで傷の手当をします。佐伯は茫然と
眺めています。

「悪かった、もうしない」
「・・・・・」
「俺は来週から大阪の平社員だ。洋子ともう一度だけでもと思った」

脱がされた服を身につけながら、妻はそれを聞いています。

「さっき解っただろう。俺はご主人に蹴られてから駄目になった」
「・・・・・」
「洋子となら出来ると思った。しかし・・・」

「俺と居た時は楽しかったと言ってくれ、良かったと言ってくれ」
「言えません」

打ちひしがれた佐伯を後に妻は帰って来たのです。
CR 11/22(木) 09:49:38 No.20071122094938 削除
自分の気持ちを確かめる為とは言え、妻は大芝居を打ったのです。
私への贖罪とこれからの貞節の印を刻んだのです。思えば睡眠誘導
剤を飲んだ時からその芝居が始まっていたのかも知れません。

私は妻の膝元に歩み寄ります。

「傷を見せなさい」

絆創膏を剥がしますと、固まった血糊の薄皮も剥がれます。そこか
らまた血が流れ出るのです。それは妻の血の思いの涙なのです。私
は思わず妻の血を舐めます、流れ出る血を吸い取るのです。私の首
筋に熱いものが落ちてきます。見上げますと妻は泣いています。

「有難う、貴方」

許したわけではありません。妻の心情を思うと、せめて血を舐めて
あげたかったのです。しかし、抱きしめる事は出来ません。

「今日はこれで戻る。明日朝また来る」

このまま家に居た方がいいのかも知れません。しかし、過去の事、
今日の事、もう一度アパートで考える事にします。

許そうと思っても、浮かんでくるのは10月17日の妻の痴態、変わっ
てしまった妻の女陰、着けていた下着。そこから連想できる佐伯と
の絡み。打ち消しても打ち消しても出てきます。佐伯のものが機能
を果たしていても、妻は受け入れなかっただろうか?佐伯はもう来
週には大阪へ発ちます。しかし佐伯が居なくなっても、あれだけ変
わってしまった妻は他に男を求めないだろうか?きっかけがあれば
又、他の男に走ってしまうのでは?

ふと自分の気持ちに気がつきます。妻との別れを考えていないので
す。妻と暮らした場合の心配事ばかり考えています。娘の明子の事
もあります。明子は私たち夫婦の出来事は知りません。このまま知
らせずに済ませたい。夫婦の過去20余年の暮らしがあります。共に
笑いもし、泣きもしました。破産しても愚痴一つ言わず一緒に頑張
ってくれました。

明くる朝、6時に目が覚めました。そのまま妻の居る家に向かいま
す。6時半、家に着きます。

『洋子はまだ寝ているかも知れないな』

家には入らず、庭の花を眺めています。何やらクリスマスローズも
元気がありません。妻も暫く忘れていたのでしょうか。軒先にある
水撒きで水をやります。

妻が自転車で帰ってきます。籠にはパン屋のレジ袋が入っていま
す。近所に朝早くから開いているパン屋さんがあるのです。出来立
てのパンの香りが漂っています。私の腹の虫もグゥと鳴いています。

「貴方、水遣りして頂いているのですか」
「ああ、何にでも水遣りは必要だ」

これから妻を許せる日が来るのか、妻の痴態はいつ消えるのか?今
の私には解りません。解らないまま別れるより、解らなくとも一緒
に暮らす事を選びました。正しい選択であったどうかは、妻が答え
てくれると思っています。アパートを解約し、家での妻との暮らし
が再開されました。

読んで頂いた皆様へ

長い間、有難う御座いました。皆様のご感想で、どれ程励まされた
事か。私の勇気になりました。妻と別れずにすんだのも、皆様のご
感想が一助になっていると思います。

管理人様へ

長い間、紙面をお借りしました。有難う御座いました。
CR 11/22(木) 09:58:31 No.20071122095831 削除
この後、間をおかず松下さんが田舎での結婚を理由に会社をお辞め
になりました。喜ばしい事ですが、少し胸に痛いものが残ります。
小さな会社です、引継ぎが必要なものは殆どありませんが、松下さ
んはきちんと引継ぎノートを作ってくれました。松下さんがお辞め
になった後、妻は私の会社を手伝っています。朝から晩まで一緒で
す。私の心配が一つ減りました。

松下さんは私たち夫婦の為に道を開けてくれたのだと思います。ご
結婚式には夫婦揃ってお祝いさせて下さい。どうぞ幸せなご結婚
を。只、松下さんからの結婚式の招待状はまだ届いていません。

私はまだしらふで妻を抱くことは出来ません、酒の力を借りていま
す。酒で佐伯の幻影を消しているのです。酒は最高の媚薬と申しま
す。しらふで抱けるようになるまで酒の力を借りる事にしました。

先日、佐伯の会社の社長が、何がしかの金銭を持って我が家を訪れ
ました。甥が大変な不祥事を起こし申し訳ないと、ついてはこの事
は口外しないで頂きたいと。私たち夫婦の恥を何を好き好んで口外
するでしょうか。

ジャングルジム様が仰っていました。こんな酷い話にこんな優しい
タイトル”水遣り”をと。妻がよく、”水遣りを一生懸命するか
ら、きれいなお花を咲かせてね”と言っていました。

妻と別れる事になれば、妻に水遣りをしなかった私のせいに、別れ
なければ、これからは妻にも水遣りをしてあげようと、書き始めに
決めていました。

長い間有難う御座いました。

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