Retaliation 10/5(木) 02:38:19 No.20061005023819 削除
夫婦のようにソファーに座る男と女、まるで夫ように女に飲み物を頼む男
そしてそれに従い妻のように飲み物を運ぶ女、しかし二人は夫婦でもなんでもない
ただの不倫の仲の二人、そして女の本当の夫は目の前に座り込んでる男です。
後で理香に聞いたところその時の私には恐怖を感じていたようでした。
さっきの言葉で随分ダメージを追った吉崎に私はさらに追い討ちをかけました。
私「随分アンタも変わり果てたな。1年前の妻と不倫をしていた時のアンタとは
まるで別人だ。正直あの時のアンタに対して俺は男として負けたと思ってたよ。
まぁ実際に妻を寝取られたしな。
だが蓋を開けてみたらどうだ?妻は俺を選んだ。そして理香も、アンタには誰が居る?
アンタは体だけしか奪えなかったが、俺は違う、心まで奪った。どうだ悔しいか?
アンタも不倫してた時に俺の事を馬鹿にしてたんだろ?
『女房を寝取られた間抜けな亭主だ』って、それが今では立場が逆転したようだな」
興奮しきっていた私は時間を忘れていました。ふと我に返り時計を見ると12時を
過ぎていました。
身支度を整える為に傷心しきった吉崎をリビングに残し寝室に戻りました。私の後を
追うように理香が寝室に入ってきました。着替えながら横目で理香を見ましたが申し訳なさそうな顔をしながら、無言でこちらを見ていました。
私「俺を・・・利用したんだな」
理香「ち、違うのこれは・・・」
私「別に怒っていないよ。でも利用したのは本当だろ?」
理香「・・・ゴメンなさい」
理香に利用されたとわかった時、私は今までの理香の言動が全て嘘に思えていました。
私「なら今まで俺に言ってきた言葉も全ては俺を利用する為か?」
理香「こんな事をして信じてもらえないと思うけど、アナタに言ってきた言葉は
全て本当よ。勿論気持も」
着替えた私は再び理香と一緒にリビングに向かいました。そこにはさき程と同じ
格好の吉崎がいました。
もうこれ以上は吉崎に対して何も言う事はありませんでしたが、帰る前に一言
挨拶をしようと思いました。こんな状況でもここの家主は吉崎ですから。
私「先程は言いすぎました。申し訳ない。私はこれで失礼します」
いくら理香が離婚を望んでいても、やはりこれは夫婦の問題なので私には何も言う
権利はありません。後は理香に任せることにしました。
そう思い玄関に向かおうとした時、後ろから吉崎が言いました。
吉崎「さっきお前は、俺には体だけしか奪えなかった、と言ったな?」
その言葉を聞き吉崎の方を振り返りました。
吉崎「どうやら理香は本当に離婚を望んでるようだな。ならお望みどおり
離婚してやるよ」
そう理香の方に向かい言い終えると今度はまた私の方に向き直り不敵な笑みを
浮かべながら喋りだしました。
吉崎「お前は気付いていないだけだ。俺はお前の女房、洋子の心を奪ったさ
その証拠に今でも俺と洋子は連絡を取り合ってるよ。どうやら気付いてなかった
みたいだな。ほらっ」
そう言って吉崎は私に自分の携帯を放り投げてきました。
吉崎「俺が洋子の心まで奪えてないなら、お前にあんな事までした後まで俺と
連絡を取り合わないだろ?ショックだろ?まさか自分の女房が不倫相手の俺とまだ
連絡を取り合っていたんだしな」
開かれた携帯の画面には今日着信したであろう私の妻からのメールがありました。
携帯を見つめる私に対し勝ち誇ったような吉崎の笑い声が聞こえてきました。
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