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北原夏美 四十路 初裏無修正

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道明 2/18(水) 21:36:55 No.20090218213655 削除
美恵子のバッグの中の携帯が鳴っている
この着信音は夫の一郎だ

「おい、携帯が鳴っているぞ!出ないのか?」


そんなことを言っておきながら
蓬莱は一段と、美恵子への責めを強める
美恵子を抱き起こすと背後から両手で、本格的に乳揉みを始め
項に舌を這わしていく


「ああぁぁ」

「しかたがない、俺が出てやる」

「やめて!」

美恵子は蓬莱に乳房を執拗に甚振られながらも、バッグの中の携帯を取り出した
電源を切ろうとするのを横取りして、蓬莱は会話ボタンを押す


「美恵子か?」

「・・・は、はい、あなた」

「突然ですまないが・・今夜、遅くなりそうなんだ」

「あなた・・遅くなるって?」

蓬莱は責めの手を暫し緩めて、二人の会話に耳立てながら
舌で美恵子の耳を擽り、指先で乳首を転がす


「ああ、そうだ
 急に仕事が入って
 たぶん12時頃には帰れると思う、だから食事はいらない」

「そうですか・・・あうっ」

「??・・どうかした?美恵子」

「いいえ・・・・・」


 蓬莱が再び乳揉みを強めた
 片方の手が乳房から腹部を撫で、女陰に近づいていく

「美恵子・・・だから今夜は先に休んでくれていいから」

「ええ・・・・・・うぅ」

「どうしたんだ?美恵子、少し変だぞ」

「いえ、大丈夫です、気にしないで・・・・それじゃ、あなた」

「ああ・・じゃ、切るよ」


 電話が切れるのを待つわけも無く、蓬莱の怒張が挿入を開始していた
今度は、細く白い女の背の脇を両手で擦り、バックから女陰を突き上げていたのだ
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道明 2/17(火) 18:16:18 No.20090217181618 削除
美恵子は完全に意識が戻った
萎びた万年床の上で、白い女体が悲しみで波打っている

艶やかで白い太腿の間から、男の精液が漏れ出し
気丈夫なこの女は、歯を食いしばって泣き声を堪えている
それでも、こらえ切れない女の悔し涙が溢れ、頬を伝う


「ご気分はいかがかな?奥さん」

「酷い、なんて酷いことを・・・・・」

「酷いか?
あんたには恨みは無いが、旦那にはちょっと関わりがあってね」


美恵子は回りに散らばっている衣服を集め、下着から着始める
パンティ、ブラ、ストッキング・・・そしてブラウス

「おいおい、どうした・・・
俺をもっと喜ばしてくれるのかい?
裸のままで、もう一回というのは味気ないからなぁ・・」

「えっ?まだ辱めるつもり・・」

「そうよ、どうせなら、ブラはいらねぇ
 フラウスが肌蹴て乳房が覗く
 パンスト越しのパンティ・・・・美女のそんな姿、たまんねぇなぁ」

「お願い、もう帰らせて、主人が帰ってくるの」

「さあ・・それはどうだか」

「どうして?」


蓬莱はそれに答えず、美恵子が付けたばかりのブラを剥ぎ取る

「あぁ・・嫌・・」

「これで言ったとおりの姿になったなぁ
 まったく俺好みのシチュエーションだ、たまんねぇや
 それじゃそろそろ、第2ラウンドの開始といこうか、奥さん
 今度は、しっかりと意識して覚えてくれよ、俺様の怒張をな」

ブラウスに包まれた白い乳房を両手で鷲掴む


「やめてください、お願い」

女を四つん這いにし、パンティごとストッキングを膝まで引き下ろすと
乾ききらない女陰に、二本の指を差し込んでかき混ぜる


「おお、残っているな・・俺の子種が!」

「嫌、嫌、痛い!ねぇ・・・お願い」

「痛いか?奥さん・・
一郎さんよ・・あんたの奥さんが痛いとさ・・どうしようかな」

「お願い、お願いします・・・ねぇ」

「ああ、わかったよ、奥さん・・優しくして欲しいんだ
 なら、これでどうだ・・・うん、これでいいか?奥さん!」


蓬莱は女陰に挿入している指の動きを、まろやかに変化させる
もう片方の手が、ヒップから腰、そして乳房へと滑る
乳首を甚振ると、やわやわと揉みしだき始めた


「うーん・・あぁ、嫌・・・やめて!」

「どうだい?優しくなっただろ・・ええ・・もっと優しくか?」

蓬莱の舌が女の背を舐めだした
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道明 2/16(月) 22:56:04 No.20090216225604 削除
蓬莱は美恵子の女の器量を確めるかのように
ゆっくりと、ゆっくりと怒張を打ち込む
浅く、浅く・・・そして、深く・・また、浅く・・

「うーん・・・」


美恵子が目覚める
切れ長の瞼が薄っすらと開いた

(誰か?私に!・・・・・・ああ、肢体が熱い)

まだ薬の効用で美恵子の意識は朦朧としている


蓬莱が美人妻の顔を覗き込む

「お目覚めかい?奥さん」

蓬莱は美恵子の両膝を両手で大きく開き
女の愛液を浴びて光る己が怒張
その逞しさに自己陶酔し
清純なるものを汚していく獣は、ますます気を高揚させていく


「気分はどうだい?最高か?・・・・・俺はすごくいいぞ」

男の指先が乳首を擽ると女が頸を左右に振る
この時とばかりに、男の怒張が女陰の最奥を突き上げる


「奥さんも気持ちいいんだ!ココがぴくぴくしてる・・そうら、もっと締めろよ」

「あーん・・」

「そうだ・・もっと締めろ、もっとだ」

「はぁーん、あーん・・」


「いいぞ、そうだ・・いいぞ!
おおう・・すごくいい気分だ・・・そろそろだ、出すぞ、いっぱい!」

「あーん、あーん・・・はぁーーん」


なにやら、男が囁いている
美恵子は薬よる性感の高まりと
男が繰り出す怒張のピストン運動との相乗効果で
いままで味わったことのない性の領域を彷徨っている


蓬莱の尻肉が痙攣する、満を持しての会心の射精


自分を懲戒免職に追い込んだ女と男
女は男に捨てられ、男の新妻を穢れさせ、男を取り戻そうとようと画策する
その男の恋女房の膣奥へ今、・・・・・・性獣は己が精を送り込んでいく


(ははは・・時は来たれり、偽善と不誠実の罪!思い知るがいい
 ・・・・・・・だが・・哀れなるはこの女、この女は・・・・・)

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道明 2/15(日) 18:55:33 No.20090215185533 削除
当時、教頭の加藤が知子を甚振った部屋
今、蓬莱は美恵子をその部屋に運び込んだところだ
美恵子に飲ました薬は、即効性はあるものの目覚めは早い

薄汚れた万年床の蒲団の上に、美恵子が横たえている
ブラウスの胸の部分が息で上下し、フレアーのスカートから覗く白い足が艶かしい
蓬莱は女の肢体を眺めながら、スーツを脱ぎ始めた
上半身が裸になったところで、美恵子の口を吸いに行く
蓬莱は長い禁欲生活で我慢ができないのだ


(久しぶりだ、こんないい女は・・・・可愛い唇じゃないか)

この男は女体に飢えていた
早くこの女の裸が見たくなり、衣服を次々と毟り取っていく
毎夜一人で眠る煎餅ふとんの上で
美恵子の白い肢体が輝いている


(次は・・この美味そうな乳房を味わうか、どうだいこの乳首
 まるで吸ってくれと言わんばかりだ
 ・・・・それにしても、一郎のやつが羨ましい)


蓬莱の舌が乳首から首筋を嘗め回し、右手が女陰を弄る

「うーん」

(あら?もうお目覚めかな・・・・急がなきゃ)


蓬莱は慌ててズボンを脱ぎ捨てると、己が一物をしごきながら
美恵子の女陰にしゃぶりついていく
唾が口内に溢れながらも、舌で丹念に舐めあげる

(それにしても、まだ使い込んでない綺麗な女陰だ)


蓬莱の怒張の先は、もう走水でぬるぬるの状態だ
天を突くその先端が、美恵子の女陰の入り口に向かい
二度三度と入り口を往復すると、一気に奥まで差し込んでいく


(ああぁぁ、温かい!たまらん・・・奥さん、どうだい俺の怒張は?
 これから時間をかけて、あんたの愛しい夫との違いが分かる女に
 仕込んでいってやるからな)

美恵子がゆっくりと目覚めていく、この後の修羅の道を暗示するかのように
外は、豪雨・・・・・梅雨明けを告げる稲妻が暴れ狂う

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道明 2/14(土) 18:45:54 No.20090214184554 削除
蓬莱が車のエンジンをかける

「奥さん、お家はどちらの方角でしょうか?」

「ええ、その・・・」

「なにやら元気がないですね
仕方ないか、被害はなかったものの午前中にあんな目にあったしね」

「ええ、まあ・・・」

「大丈夫ですか?奥さん
これでも飲んで元気出して
旦那さんが帰られるまでに元気を取り戻さないと、心配されますよ・・ね、奥さん」


蓬莱は缶ジュースの栓を開けると
美恵子に気づかれないように素早く薬を落とし込む
そうだ・・・加藤教頭に知子を抱かせる時に使ったあの薬だ


「先ほど買ったジュースですが、粒入りです・・よく振ってから飲んでください」

「ええ、でも・・・」

「美味しいですよ、ね・・奥さん、折角開けたんですから、どうぞ遠慮なさらずに」


美恵子が口をつけるのを見届けた蓬莱は

「4時30分か・・夕食の準備には少しまだ時間がありますよね
奥さんのような綺麗な女性が助手席におられると嬉しくなってしまいますよ
とにかく、ここを出て少し走りますね」


蓬莱は、美恵子の返事を待たずに、車を発進させる
この車の行き先は決まっている
蓬莱の自宅に着く頃には薬の効果がでているはずだ
蓬莱は、美しい獲物を横目で見ながら
もうこの男の頭の中は、この人妻の料理方法について思いを巡らせていた
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道明 2/14(土) 01:26:42 No.20090214012642 削除
その日の午後、美恵子は憂鬱な気分が抑えられない
夫の一郎と、元妻の知子が娘二人の参観に同席している
それも、あの様子では
二人は連絡を取り合って待ち合わせをしているのではと考えてしまう


美恵子は無性に夫の声を聞きたくなった

「電算室長の山本をお願いします」

「申し訳ございません
本日、山本はお休みを頂いております。ご伝言でよろしければ
お聞きいたしますが・・」

「そうですか・・お休みですか?・・それではまた改めます」


(そんなこと・・・一郎さん、あなた)


美恵子に、孤独感が漂う
愛しい男と結ばれた美恵子
これから、幸せな家庭を二人で築いていくはず
それが・・・・・
涙が出そうになる目頭を押さえ、美恵子は夕食の食材を買いに出かけた


家の直ぐ近くのスーパーマーケットまで
歩いていく美恵子の後姿を、車に中から蓬莱が見つめている

(美恵子さんよ・・・なにやら、寂しそうだなぁ
 そらそうだ・・・知子と旦那のこと心配だよなぁ)


蓬莱がスーパー駐車場で美恵子が出てくるのを待ち伏せしている

「これは奥さん!またお会いしましたね」

「えっ?」


美恵子が食材の入った重そうな袋を片手に持ち、声のする方を見た

「あっ・・あなたは」

「はい、蓬莱です
私は一人身なので、今夜の食べ物を買って帰ろうとここへ寄ったのですが
ほんとうに奇遇です・・お住まいはお近くなんですか?」

「ええ・・まあ」

「これも何かの縁・・じゃ先にお送りしましょう」


蓬莱はそう言うと、強引に美恵子の買い物袋を手に持ち
車の後ろ座席に入れてしまう

「いえ、蓬莱さん・・・結構です」

「まあ、まあ・・そんなに遠慮なさらずに」


蓬莱はどうぞとばかりに、助手席のドアを開ける
美恵子はこの駐車場でこの男と長く会話するのは、近所の人の目もあり避けたかった
それで、しかたなく助手席に座ったのだった

助手席のドアを閉めた蓬莱の口元が下品に崩れている
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道明 2/13(金) 18:31:10 No.20090213183110 削除
学校の前には大きな公園がある
その公園の駐車場へと美恵子は歩き出した
公園の中の道は、自転車以外は車の通行はできない

美恵子の後ろからバイクに乗った少年が追っかける
その少年は、美恵子を追い抜きざま・・
美恵子のバッグをひったくる


「えっ!?泥棒・・・誰かそのバイク!止めて!」

美恵子が大声をあげた
バッグをひったくった少年のバイクはスピードをあげて逃げていく
その前方に両手を開いた男性が立ちふさがった
バイクはその男性の前で蛇行し
なにやら男性と言い合い、揉み合っている
やがて、少年はバッグを投げ捨て逃走していった


「はぁ、はぁ・・・有難うございました」


その男性は、少年が投げ捨てたバッグを拾い、美恵子に手渡すと

「お怪我はされていませんか?」

「ええ」

「まったく今時の若いもんは、何をするやら・・・」


男性の顔を見た、美恵子の目が大きく開いた

(この人・・あの蓬莱?!)


「奥さん、警察に届けますか?私も手に少し擦り傷もあるし・・」

「警察に?」


美恵子は躊躇した
娘の学校近くの公園内、それも参観日のこの時刻・・・
夫に知られたらどう説明したらいいか


「どうしましょうか?
あなたのお陰でバックはもどったことだし
警察に届けると後も面倒な気がして・・・・」

「そうですか・・それなら、私もかすり傷だし、まあいいですか」


美恵子はほっと息をついた
改めて蓬莱らしき男の姿をみると
スーツにネクタイ、髪も整えた40代の働いている男に見える


「でも、あなた、
お怪我がなくて本当によかったです・・私、こう言う者です」

差し出した名刺には
不動産アドバイザー・・蓬莱(宅地建物取引主任者)

(やはり・・・あの人だわ)

「最近、不動産の仕事を始めたばかりの者ですが
これも何かの縁、不動産取引でのご用命がございましたら
是非、私までお電話頂けたらと思います」

「ええ」

「それじゃ、奥さん、お気をつけて・・・」


去っていく蓬莱の後姿を見つめながら
改めて、美恵子は大きな息をついた
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道明 2/12(木) 21:25:16 No.20090212212516 削除
家から出かける美恵子の後姿を眺めている男がいる


(一郎の恋女房か・・・
以前に見た時より、一段といい女になっていやがる
 この女を堕として欲しいだと・・・・・・・・・ 知子のやつ)


蓬莱の目が、美恵子の全身を嘗め回している
この男、ここ2週間ほど
美恵子の日常の行動を細かくチェックしていたのだ


(さて、どうしたものか・・・・お堅い女だそうだし
俺の面も多分われている・・・あれ?何処へ行くんだ?)


美恵子の足は学校へ向かっていた
そう、今日は午前中に娘たちの参観がある
その参観には一郎が出ることになっているのだが・・・・・・

子どものいる教室へ急ぐ保護者が、校門を通り抜けていく
その校門を見渡せる公園の松の幹に隠れるように、美恵子は佇んでいた

夫の一郎がやってきた
一郎は校門の外でタバコを取り出した・・一服、二服・・
そこへ知子がやってくる
そして、二人は揃って、校舎内へ消えていく
その様子を視ていた美恵子の背に、落胆の陰を写しだす



(はーん、そうか、そうなんだ・・・この女の弱点は)

蓬莱の口が歪む
スカートの下から覗く若妻の白い脹脛と締まった足首
ヒップとウエストのしなやかな曲線
蓬莱の目には、美しい人妻の白い肌が浮かんでいる
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道明 2/12(木) 20:35:01 No.20090212203501 削除
リビングは、新夫婦で模様替えがなされている
質素だが洒落た絨毯が敷かれ、カーテンも一新
正面にはデジタル薄型テレビ、その横にサイドボードがある
美恵子はそこから、ワインを取り出し冷やしてあったグラスに注ぐ


「乾杯しよう・・・美恵子」

「はい・・・・・・今日はお疲れ様でした、あなた」


二人はグラスを合わせた


「話ってなんだい?」

「実は娘の学校参観のことなんだけど」

「参観?」

「ええ・・・この頃は、父親が参加している家庭も多くって」

「会社を休んでかい?」

「そうなの・・・うちの子ども達は、私じゃまだちょっと無理なようで
それで、あなたに行って貰えないかと・・・・・」


二人の娘が美恵子に馴染んできたとはいっても
対外的に母親の役目を果たす行事は
美恵子にとっても、娘にとってもつらいことであった


「美恵子、苦労をかけてるな・・・」

「私も頑張ってはいるんだけど、もう少し時間が・・」

  「分かったよ、今度は私が休暇をとるよ・・・」


美恵子は、グラスを置くと一郎の肩に頬を寄せ甘えていく
一郎はそんな美恵子を胸に抱き寄せ、髪を撫でる
芳しい香りが一郎の鼻を擽る
美恵子は子どものように、夫の首筋から顎を鼻で擽っていく

(あら?・・この香り?石鹸???でもどうして・・・)
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道明 2/11(水) 15:29:01 No.20090211152901 削除
初夏の風が吹き始めている・・もう直ぐ夏だ
一郎と美恵子の新しい生活が始っている
美恵子は会社を退職し、6月の花嫁となっていた

夫の一郎は仕事に励み
心配された一郎の娘たちも
少しずつ美恵子の優しさ、朗らかさに打ち解けて
全てが、美恵子の描いた幸せな家庭に近づいていく


順風満帆に時が過ぎていくのだが
美恵子には、唯一つ気がかりなことが・・・


今日がその日である
昼間に一郎からいつものように、電話が掛かる

「美恵子か・・仕事の関係で少し遅くなるので食事はいらない」


当初は週に1度・・・それが最近は2度、3度と
曜日は不定期だが、夫は夕食を済ませて帰ってくるようになった
その夜は、夫は美恵子を求めたことがない


「あなた、お帰りなさい」

「ああ・・今帰ったよ、美恵子」


夫は帰宅すると直ぐに風呂に入る・・・今夜もそうだ
美恵子が新しい下着を洗面所に用意をする
疑いたくは無いが、それとなくシャツ類をチェックするが
変わったところは何もない


シャワーを使っている夫に声をかける

「あなた・・・少しお話しがあるのですが」

「話が?・・・じゃ、今夜はワインでも一緒に飲もうか、美恵子」

「はい、ワインですね」

「うん・・じゃ、美恵子もお風呂を先に済ませた方がいいかな?」

「はい、そうします」


一郎に代わって、美恵子がバスタブに身を沈めている
夫はお湯を濁したことがない
恐らく、身を綺麗に洗ったあとでからだを温めるだけなのだろう
美恵子はその反対、洗い湯をして先にからだを温める
バスタブから、湯玉で光る白い足がバスタブから出てきた


「あれ?」

石鹸を手にした美恵子の手が、止まっている

(一郎さん・・・使っていないわ、石鹸・・・・)
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道明 2/7(土) 09:35:33 No.20090207093533 削除
「一郎さん・・・知子さんが離婚届に署名をしたの?」

「ああ・・・あいつ、離婚を承諾して署名をしてくれた」

一郎は自宅に戻ると
知子の署名のある離婚届を美恵子に見せたのだ



「それで、知子さん」

「うん、娘二人のことは私に頼むと
・・ただ、定期的に娘には会わせて欲しいと
それと、加藤のことは自分で考えると言ってた」

「そうですか・・ご自分で?」

「ああ、そうだ・・・知子はもう以前の弱い女じゃなかった
それに、したたかさを身につけている」

「したたかさを?」

「うん・・」



美恵子が一郎の側に寄り添うと
一郎の髪から夫のものでないヘア・リキッドの香りが漂う

「一郎さん・・・あなた、もしかして、知子さんと?」

「知子と?
美恵ちゃん、知子とは何もないよ・・・・・何もない
今の私には、君を幸せにすることが一番大事なことなんだ」

「・・・・一郎さん」


美恵子は一郎の頬に手をあて唇を重ねていく
それはまるで、愛しい男に二度と嘘をつかせぬように
そして、少し隙間のあいた二人の心を埋めるかのように
激しく舌を絡ませていく

しかし・・愛しい男の心に
美恵子にも覗くことのできない部屋ができている
・・・・・・・敏感なこの女は、もうそれに気づいていた
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道明 2/5(木) 21:39:55 No.20090205213955 削除
知子は一郎の胸に顔を埋めている
その髪を一郎が愛しく梳かすように手で撫でる


「一郎さん・・・私、あなたの為に・・離婚してあげる」

「えっ・・」

「娘たちのことは、あなたにお願いするわ」



一郎は上半身を起こし、美恵子と向き合った

「私のことはもう放っておいて」

「何を言うんだ、知子・・・教頭の加藤から君を」

「いいのよ、そのことは」

「それはどういうことなんだ」


知子は窓から見える白鷺の城の天守に目をそらした

「思い出すわ・・あの夏の親睦旅行
あの時、二人の大学生に煽てられて、私の中からあなたが居なくなっていた
そして二人と遊んでしまったの
そこを、蓬莱先生に付け込まれた・・無理矢理、強姦よ、自業自得よね
でも、私の肢体は感じてしまったの
私の中の女を目覚めさしたのは・・・蓬莱よ」

「知子・・・」

「その後は、ずるずると関係を持つようになった
無理矢理、脅かされてと自分に言い訳してね・・・
教頭先生は信頼していたわ、一人になった私を助けてくれて
でも、違ってた・・・あの先生も、私としたかったの
年齢の離れたスケベなおじさんだけど、私の肢体は感じてしまう
・・・・もう、そんな女になってしまって」

(でも・・こんな女に仕上げたのは・・・一郎さん、あなたなのよ
 あなたは、私の身も心も夢中にしたのよ・・連日セックス漬けにして・・・)

知子は恨めしい憂いの視線を一郎に送ると、一郎の口を吸った


「あなたは、こんなになった私なんか嫌でしょう?」

「知子、おまえ・・」

「分かるのよ、あなたの気持ち・・・
あなたは、人格者で優しくて、思いやりがある
一方で、潔癖すぎて、こんなに汚された女を妻にしておけるような夫ではない
身を捧げてあなたを慕う美恵子を選ぶのは当然の成り行きよね・・
でも、こんなになってしまった私でも、プライドが許さなかった
・・・・ごめんなさいね、一郎さん」

「もういいんだ、知子
私も良い夫ではないんだ、こころの狭い男だ
おまえを疑い、男に汚された妻への腹いせに美恵ちゃんの処女を奪ったんだ
彼女の望んだことであっても、私としては無責任なことをしたんだ
それに、離婚届を出す直前に私が君にしたことは・・悪魔の仕業だ
・・すまない、知子」

「もういいのよ
・・・こんな機会を与えてくれて、ありがとう、あなた」



二人は別れのキスを始めた
甘く、優しい・・・・・・そして、切ない

「あなた・・こんなバツ一の女でも幸せになれるかしら」

「何を言うんだ・・・必ずなれるよ・・・知子、必ずだ」

一郎は再び知子を抱きしめる
その男の肩が女の涙で濡れていく・・・・


「あなた・・あなた・・もしも、私を哀れと思って
この淫乱地獄から私を助け出してやろうと思ってくれるのなら
離婚しても、私を捨てないで欲しい・・・・・・・ねぇ、あなた
それなら私、頑張れる
・・あなたを支えにして・・・・ねぇ、一郎さん」

一郎は目を硬く閉じた
そして再び知子に唇を合わせていった
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道明 2/4(水) 22:16:43 No.20090204221643 削除
一郎は頭を上げると、知子の目を見つめて言った

 「その方が素直になれるのか?・・・知子」

 「ええ・・・そうよ、一郎さん」


 中核都市のシティホテル
 窓から見える世界遺産となった城の
天守閣が、ライトアップされて夜空に浮かび上がる

「あなた・・・以前より、女性の扱いかたが、優しくなったわ
・・それに落ち着いた大人の男の雰囲気がでてきてる」

「そうか・・・」

「美恵子とは、このようなセックスをしているのね?」



知子は一郎の腕の中から、顔をあげると夫の乳首にキスをした
一郎は知子の髪を撫でている

「なぁ・・知子、おまえ、美恵ちゃんのこと恨んでいるのか?」

「・・・・・恨むというより・・嫉妬かしら」

「嫉妬?」

「そう・・・美恵子はあなたを夢中にさせてる女性でしょう
私の居場所など、あなたの中から完全に消えて無くなっていると思っていたの
・・・・でも少し残っていたようね」

「当たり前だ・・・消えるもんか、10年以上も一緒に生きてきたんだぞ」

「そうよね」


知子の唇は次第に一郎の下腹部へと移っていく
一郎との幼稚なセックスで快感が得られなかった知子
その夫が見違えるように
知子を性の虜にしてしまうほどに上達している
しかし、今の知子も経験を積まされている
・・・・知子はそんな一郎に再び挑んでいく

「ねぇ、一郎さん・・・もう一度」

「ああ・・いいよ」

 一郎と知子の肉交が続く
 今までの夫婦の営みとは何かが違う
 切ないが心の通うこんなセックスができるようになった二人

しかし・・・一郎は犀を投げている、今さら元の夫婦に戻れない現実
今この二人は性を貪りあいながらも、このことを十分に認識していた
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道明 2/4(水) 00:43:04 No.20090204004304 削除
「知子、おまえ少しやつれたんじゃないか?無理はするなよ」

「あなた・・優しいのね?」

一郎と知子は家庭裁判所近くの喫茶店にいる


一郎の手元には、知子の身辺調査の報告がすでに届いている
目の前の知子を愛し、娘たちと楽しく暮らしていた自分
その妻と離婚調停を争い、知子を捨て去ろうとしている自分がいる
そして、今は・・・


「そうか?
それに、おまえ・・艶っぽさと妖しさが身についた良い女になって・・」

「まぁ、お世辞でも嬉しいわ、一郎さん
でも、そんなあなたにしたのは、美恵子の影響かしら?」

「そうじゃない・・・正直にそう思うよ」

「あなた・・
私、調停委員の人に、素直になれと言われたわ・・私、素直じゃなかったかしら?」

「ああ、そうだなぁ・・・・少し、いや、相当な見栄っ張りで自己中かな」

「ふん!あなたもそうじゃない?」


知子の目が涼しく夫を見つめている
夫の一郎とこのような会話をするのは何ヶ月振りだろうか

そろそろ一郎は本題に入ろうとする

「ところで、知子、実は・・」

「待って、あなた・・・ここでは、落ち着かないわ」

「そうか?ここでは駄目か?」

「時間あるんでしょう?あなた・・・」

「ああ、今日は休みを取った」


知子は目の前の珈琲に口を付けると
一郎の目を真っ直ぐに見つめて言った

「それなら・・・
あなた、今からこのいい女と遊ばない?・・嫌?
・・・・美恵子には内緒にして・・・・・・ねぇ、一郎さん」


 一郎は妻の知子を知り尽くしているはずだった
 しかし、今・・・・目の前にいる知子は、その女ではない
 知子がすらりと伸びた両脚を組みかえると
 白い太腿の奥へと一郎の視線が引き込まれてしまう
 
 (知子・・・おまえは)
 
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道明 2/2(月) 21:51:14 No.20090202215114 削除
ここは家庭裁判所の調停室


「では、知子さんはどうあっても、娘さんの親権を放棄しないのですね」

「当然です・・親権うんぬん以前に、私は一郎さんとの離婚を認めませんから」


今の知子を支えているのは
知子から娘たちを奪い美恵子に乗り換えようとする夫の一郎と
その一郎を操る美恵子への怒りである
恐らく、この怒りがあるからこそ、知子の精神状態が崩れずに保たれているのだ


「そうですか・・・知子さん、それではもう調停では合意が得られそうにありません
私たちは、調停の打ち切りを考えています
この後は審判への移行となります
このことは、先ほど一郎さんにもお話ししました・・・・以上です」

「そんな!私は一人ぼっちで闘っています・・・・審判だなんて」


知子は困惑した
少なくとも、調停委員の心証は知子の味方だと思っていた
それが、審判に移行すると法律的に裁かれてしまう


人の良さそうな年配の男性委員が話しかける

「知子さん・・一郎さんがね、あなたと話がしたいと仰ってましたよ・・たぶん、外でお待ちになってる」

「一郎さんが?」

「ええ・・彼は今のあなたのことを、大変心配されていましたよ」

「夫が私を心配している?」

「はい・・・私たちの調停は不調となりましたが、あなたと彼が誠実に話し合われたら希望が見えてくると私は思います
一郎さんは、人に優しいご主人だ、あなたも彼にもう一度、許しを請うてみてはどうでしょうか
こういうケースはボタンの掛け違いや、意地の張り合いで上手くいかない
どちらかが、折れて話をすれば心の棘が抜けていくものですよ
・・・知子さん、素直に正直に・・ね」


知子は俯き、調停委員の言ったアドバイスを反復している

「・・・・・・有難うこざいます、お二人には大変お世話になりました」

「いえ
・・なんのお手伝いもできずに申し訳なく思っています
さあ、知子さんご主人がお待ちですよ」


知子の目に光が宿った
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道明 2/1(日) 12:35:10 No.20090201123510 削除
加藤は知子をホテルに連れ込むと
窓際に立たせ
知子の背後から抱きしめるように、服の上から胸を揉み始める

「教頭先生・・さっきの話なんですが」

「ああ・・スキンシップを止めろという話・・」

「どうか、学校では・・・先生方の目もあることですし・・・・・・あっ」


加藤は知子の胸を揉みながら、舌を項に這わせる
その舌が知子の唇を舐める
そして、硬くなった怒張をミニのピップに押し付けている


「はっ・・・教頭先生・・・とにかく話を聞いてください」

「ちゃんと聞いてるよ・・・でも、分かるだろう・・私の息子の状態?」

「嫌・・話を、話を聞いて・・・・・・・うっ」


加藤は知子を向かい合わせにすると、舌を知子の口に差し込んでいく
手でブラウスのボタンを外しながら
怒張を真正面から押し付けていく


「嫌・・待って、教頭先生・・・話を」

「山本先生、時間が無いんだ・・・話はしながらでもできるじゃないか」


もう、知子の白い乳房が加藤の手で甚振られている
その手がミニのスカートを捲り、パンストを下ろしにかかる


「あん・・・・あっ・・・・・・教頭先生」

「やっと何時もの好い声がでたね・・・山本先生」


とうとう加藤はむき出しになった知子の女陰にしゃぶりつく


「嫌・・・止めて・・」

「どうしたんだい?話の続きは?・さあ続けて・・他の先生の目がどうしたって」


加藤の唾と愛液で光る女陰に加藤の指がリズミカルに動き回る
親指が知子の陰核を捉えている
二本の長い指が女のGスポットを探りあてる

(ここらあたりだったよなぁ・・・知子先生)


「あっ・・あーん・・・あっ・・・もう・・・」

「もう?・・・ああ話は、もうお仕舞いか
それじゃ、そろそろ私の息子を鎮めてもらうよ」

加藤は知子の太腿を抱え上げると、涎を垂らし始めた怒張で狙いを定める


「いくよ、山本先生・・・今日の息子は怒っているぞ、しっかりと頼むよ」

「あん・・・あぁぁぁ・・」


加藤の腰が前後、上下に動いている
知子の豊満なピップを加藤の手がしっかりと捕まえている
乳房にしゃぶりつく加藤の口が
柔らかい乳房の頂上から離れ際に、舌で乳首を転がすと
山の頂へ引かれたのゴンドラのロープのように、透明の糸が垂れる


「山本先生、さっきのスキンシッブのことだが
あなたに対する私の親しさを表す行為だ
続けるよ・・・・・・・・・・・・いいね?」

「うん・・・あん・・あん・・あーん」

加藤の怒張がこれでもかと・・・知子の膣を突き上げた
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道明 1/31(土) 09:39:01 No.20090131093901 削除
知子が勤務する学校

知子は同僚の先生の視線を気にしている
30代の女性にしては短すぎる丈の白のミニスカート
しかし、足が細くて長い知子には、本当に似合っていて同僚の視線を集める

クラスの児童たちは
フランス人形のような担任の先生が毎日、服装を変えてくるのを楽しみにしている
中には理想の母親像として、綺麗な知子に憧れを抱く児童もいて
知子の周りにはたくさんの児童が寄ってくる

その知子の授業を教頭の加藤が見学に来るのだ
理由は、長期間の休職から復帰した教師への支援というのが名目だが
加藤の視線は常に、知子の肢体を嘗め回すように見つめている
時には、児童がいても知子の臀部や胸部にそっと手を這わしたりする

今日も、加藤が見学に来ている
教壇に立つ知子の背後に立ち、お尻を撫でる
その手は、背後からストッキング越しに太腿を擦り始める
授業中に加藤は痴漢行為をしているのだ
そんな行為に耐えながら、知子は50分間、児童の前で地獄の苦しみを味わう
そして、授業が終わる


「山本先生・・お疲れ様でした
・・・放課後、少し残って私の仕事を手伝ってください・・・いいですね」

これが加藤から知子への、今日いつものところで会いたいというメッセージだ
知子の表情が暗くなった


放課後、校門から出て行く知子の後をつける男がいた
知子は加藤との待ち合わせの喫茶店に入っていく
暫くして、加藤が現れた

「今日の白のミニ・・・似合っていたよ、山本先生」

「教頭先生・・・学校では、他の先生方の目もあることですし、あのようなことはもう止めて貰えないでしょうか」

「あのようなとは、どんなことですか?」

「私に言わせるんですか?・・私のからだに触れることです・・私はあなたの言いつけどおりの服を身に付けて従っています・・それだけでも、先生方の視線を集めて落ち着かないのに・・・そんな私をあなたは触りにくる」

「嫌だね、スキンシップじゃないか・・他人の前で度を越した破廉恥行為を慎んでいれば問題にはならない・・スキンシップぐらいなんてことはないよ」

「教頭先生、私はこれ以上・・」

「まあまあ、待って!その続きはホテルへ行って話そう・・時間がもったいない・・・もう少し時間が経てば、私にしがみついているんだから・・・そんなこと言わなくなると思うよ・・さあ、行こう」

加藤にとっては、もう知子は情婦である
加藤は伝票を手にして立ち上がるが
知子は俯いたままだ
その知子の肩を抱き、耳元で囁く

「今日の授業中・・息子が起き出して困ったよ・・あなたのミニ姿、そそるなぁ・・・早く息子を宥めてやらなくちゃ」

加藤は、手を知子の腰に廻して無理やり立たせる
そして、知子を急かしながら有頂天でレジへと向かっていった

隣のボックスで珈琲を飲んでいた男が
高感度の電子録音機器のスイッチのボタンを切った
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道明 1/30(金) 20:23:18 No.20090130202318 削除
朝の散歩から戻ってきた一郎を見て
美恵子は敏感に一郎の変化を感じ取っていた


熱いコーヒーを一郎の前に差し出すと

「一郎さん・・何か私にお話しがあるのではないですか?」

「わかるかい?美恵ちゃん」

「あなたは、正直な人・・・こころの中がお顔に出ます」

「そうかなぁ・・それじゃ、私は詐欺師には到底なれないなぁ」

「ふふふふ・・一郎さん、でも・・あなたの心はいつも誠実で優しくて・・それが、お顔に現れても、損はしません」


一郎が美恵子に今朝のことを話しだした
知子を救ってやれという人がいて、自分は迷っている
助けるということは、知子と離婚調停中の一郎にしてみれば
敵に塩を送ることになり、それは、美恵子にとっても不利益になるはずと・・


「一郎さん・・・もう、決めているんでしょう?助けてやりたいと・・」

「美恵ちゃん・・」


美恵子は一郎の迷いの霧を晴らす

「あなたは、正義感が強く、人を大切にする人・・そのあなたが、知子さんが危ないということを聞いて見過ごすことなどとてもできない・・・助けてあげて、私も応援するから」

「美恵ちゃん・・・君という人は」

「知子さんは、子どもたちのお母さんなんですよ、そしてあなたが妻にした女性・・・」

「美恵ちゃん・・私は壊れていく知子を見たくはない、それでいいんだね
・・・ありがとう、美恵ちゃん」

「でも、私、少し心配・・」

「何がだい?」

「あなたの優し過ぎる心が・・」

「私の心?・・・心配いらないよ、美恵ちゃん
知子を助けることと離婚することとは別のこと
・・・私は、あくまで君を幸せにすると決めているんだから」


美恵子という女神といる一郎には心に余裕がある
知子と離婚調停を争いながらも、相手を気遣う余裕が・・・
しかし、美恵子にはこれが夫の甘さとも写る
玉を追い詰めながら・・・・緩手の一手が命取りになることも


一郎の決断後の行動は迅速だ
次回の調停の日に知子と話し合うことにして
以前に知子の身辺調査をした業者に美恵子を通じて再び調査依頼をかけたのだ
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道明 1/29(木) 18:01:52 No.20090129180152 削除
一郎と真一は木陰のベンチに腰を降ろした



「一郎君・・・知子さんと離婚の調停をしてるんだって?」

「ええ・・・・いろいろとありまして」

「ひょっとして、私が気をつけろと言ったことが切欠になったんじゃ?」

「まあ・・・・そうかも」

「すまない・・余計なことを言ってしまって」

「いえ・・・男と女の不義の事実は隠しとおせるものではないですから」



この河川敷は広い
対岸までは200メートル以上はある、一郎は遠くの対岸の景色を眺めている



「俺なぁ・・今年から知子先生と同じ学校になったんだ」

「知子の学校にですか?・・・あいつ、ちゃんと勤めてますか?」

「なーんだ、少しは心配してるんだ・・・もう、関係ないと言うかと思ったけど」

「阿部先生、それはないですよ・・・
十年以上も夫婦をやっていた相手ですから、あいつもなんとかと」

「そうか・・・その知子先生なんだが・・ちょっと・・」

「何かあるんですか?阿部先生・・・良かったら教えてください・・私は、知子と離婚するつもりで調停はしていますが、彼女は娘の母親・・彼女も幸せになって欲しいという思いでいますので」

「それなら、私が感じたことを話すが・・・怒るなよ」



真一の話はこうであった

今年の4月に知子の学校へ阿部は異動した
知子も休職から復帰して来た
清楚で誠実な雰囲気で人気のあった知子だったが・・
服装が少し派手になり、化粧もきつく・・・妖艶な女性に変身していると言うのだ
よく知子を知る、阿部ですら、その魅力に目が向いてしまうほどに

その知子に阿部の大学の先輩である加藤教頭がべったりと付き纏っている
どうも、その加藤教頭が知子にスキンシップだといって身体を触っているらしい
さらに、知子を加藤教頭がホテルに連れ込むところを同僚教師が見たと言う
阿部は、あの厳格な加藤教頭と清楚な知子の変身が理解できないと・・・



「なんですって・・知子のやつ、性懲りもなく再び淫乱女に」

「淫乱女?・・・・一郎君、それはちょっと酷いよ」

「阿部先生、知子はそんな女だったんですよ・・・それで、私は離婚を」

「一郎君、それは君の思い込みが過ぎる・・・私は、知子先生は悪女ではないと思っているよ・・・・時々みせる辛そうな表情や切ない雰囲気は、何か事情があるのではないかと思うんだ・・・・どうだい、一郎君!知子先生を助け出してやらないかい?」

「知子を助ける?」

「ああ、そうだ・・・彼女は助けを待っているんだ!きっとね」

「待っている?」

「今、助けてやらないと・・・知子先生、本当に駄目になって、壊れてしまうぞ」

「そ、それは・・・」



一郎の心に、真一の言った「知子が壊れる」の言葉が重く圧し掛かる
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道明 1/28(水) 18:16:25 No.20090128181625 削除
季節は既に五月になっていた
一郎と知子の離婚調停は遅々として進展しない
互いの主張がぶつかり合っている

夫が言う・・・妻の不貞
このことについて、知子が真っ向から否定する
自分は被害者なんだと

妻が言う・・・夫を操る女の存在
このことについて、一郎も完全否定する
全ては自分の意思で判断していると、そして離婚が成立した後に妻にする女性だと

二人の娘の親権は、両者とも譲らない

離婚の調停は膠着状態に入り込んだ
このままだと、調停不調となり審判に移行することになる


その日、一郎は河川敷公園に早朝から散歩に出かけた
公園にはテニスコートがあり、若い男女の元気のあるプレーを眺めていた


「あれ!・・一郎君?山本一郎君じゃない」

一郎が振り向くと、阿部真一がにこやかに微笑んでいた
知子と同期の同僚の夫で、二家族一緒に旅行をしていた・・あの阿部先生だ

「しばらくです・・・阿部先生」

「どうしたの、ぼうとして?・・・テニス?やるか?」

「ええ・・・やりましょう」


この二人はスポーツマン
共に、テニスは専門ではないが腕前は相当なものだ
激しく、ラリーが続く
一郎がエースを取ったところで真一が白旗を揚げた


「一郎君は、陸上競技よりテニスのほうが良かったんじゃないか?」

「またまた・・阿部先生」


一郎は真一を兄のように慕い、真一は一郎を弟のように可愛がる
本当にうまの合う男同士である
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道明 1/27(火) 20:59:11 No.20090127205911 削除
ポピュラーのムード音楽が流れる一郎の寝室
それは男女二人のデュエット曲

・・・貴方の一日が終わるときに側にいるね
何にも言わないで、優しくキスをして・・・
・・・そっと髪を撫でて、肩を抱いて側にいるね
貴方が眠るまで、優しくキスをして・・・

報われなくても、結ばれなくても
貴方は、唯一人の運命の人
・・・貴方の一日が終わるときに側に居られたら、明日なんていらない
髪を撫でて、肩を抱いて、貴方が眠るまで

この出会いに優しいキスを・・・・・これが運命なら



美恵子の膝の上で一郎が眠り
その男の髪を美恵子は愛しく、優しく撫でている

(私は・・・知子さんからこの人を奪った悪い女?妻の不始末に付け入り、夫婦の絆を切り裂き、家庭を破壊した酷い女?)


今日、一郎の長女が美恵子に言った

「お母さんをかえして・・・お父さんをとらないで」と

その幼い子の言葉が美恵子の胸をえぐる


美恵子は愛しい男の頬に細く、そして白い指を這わす
男の唇をそっと舌で愛撫する
すると、男は薄目を開け愛しい女の動きに合わせ口を開く
男の舌が女の舌と絡み合い
美恵子から甘い香りのする唾液が一郎に注がれると
それを飲み干し、再び男は安堵の眠りに就く

(私は、どんな苦労があろうともこの人と共に生きていく
・・・・もうこの人の側から離れはしない)

美恵子も、一郎の胸に頬をあて静かに眠り落ちていく・・・・
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道明 1/26(月) 22:31:25 No.20090126223125 削除
加藤は人の字に縛られた美人教師の女陰に
彼自身、十数年ぶりかと思われるほどの大量の精子を放出した
縛られて無抵抗にされた女を抱く・・こんな経験はしたことがない
まさか、二度も知子を抱けるとは・・・・それも、二度目は意識が回復した知子をだ

部下であり人妻の教師を相手に、老練な手管を駆使して思いを遂げた
白い陶磁器のような足
むっちりした太腿の間に、恥ずかしげに見え隠れする女陰
その、女の源泉から
おのが精液の白濁が流れ出る様を眺める快感
これは、女を征服した男の喜びの極致であった


「山本先生・・・これで、私も警察を呼べなくなった・・誤解しないでくださいよ、あなたの希望を叶えるには、私にも警察を呼べない理由が必要でしたまでですからね」

・・・・・・・変な理屈だ


「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」

信頼していた教頭に強姦された知子の息はまだ荒い
なおも、加藤は理屈を捏ねる


「山本先生・・・・それにしても、しっかりと私の怒張をくわえ込んで、小気味よく締め付ける・・・・先生!私は驚きましたよ・・清楚で美人のあなたが、こんなシチュエーションがお好みだったとは・・・・・まあこれで、互いに相手の秘密を知る仲間、これからは遠慮しないで何でも甘えてください・・・・私も遠慮しませんよ」


まだ、人の字に縛られたままの知子に、再びメタボの50男の手が伸びる
男の指先が女の乳首を撥ねる・・・もう片方の手がむっちりとした太腿を擦る


「山本先生・・・それにしても、あなたの肢体は本当にすばらしい・・・こんな女性と離婚したいなどと・・・あなたのご主人の気持ちを、私は到底理解できない」

「うっ・・うん」

「先生?どうしました・・感じるんでしょう?・・もうそんなご主人なんか忘れて・・もう一度、ね・・・二回目ですから、時間をかけてゆっくりと・・ね」


身動きのとれない女の艶肌の上を、再び男の舌が這い回る
その舌が乳房から乳首そして項へと這い登ると
夫を取り戻す決意を固めていた女の目から
失意と無念の涙が溢れ出す

男が再び覆いかぶさり
ゆっくりと怒張を女陰に挿入し始める頃
何度も舌を吸われた女の口がすすり泣いた
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道明 1/25(日) 14:01:52 No.20090125140152 削除
知子は自分を誰かが呼ぶ声で次第に目覚めていく
その声は段々と大きく、そしてはっきりと聞こえてくる

「山本先生?いらっしゃるのですか?」
教頭の加藤の声だ

(何故?教頭先生が・・・・・確か私は・・・)


「ああ・・嫌ぁ!」

知子は自分の手足が縛られていることに気づき、悲鳴をあげた
なんと、裸にされ人の字に固定されていたのである

「山本先生!そちらの部屋にいらっしゃるのですね!今、行きますから」


「ああぁぁ・・・駄目!入らないで・・」
知子の叫ぶ声と同時に、襖が勢いよく開かれた


「ど、どうしたんですか!その姿は!山本先生」

「見ないで!お願い・・・教頭先生、見ないで」

「でも・・・あなた、縛られているんじゃ
       ・・ああ・・あなた、それに・・その白濁」

「えっ?」

「な、流れた跡が・・・ほら太腿に、男の精液が!」

「そんな!」

「なんて奴だ・・私に、あなたを迎えに来いと電話してきて、あなたを犯していたなんて・・・これは犯罪だ、あなたへの復讐だろうが・・・これは、警察に知らさないと」

「警察!・・ま、待ってください、教頭先生!」

「えっ、待つ?」

「教頭先生!警察に知らせるのは待って下さい・・・それより、お願いです・・縄をほどいて、ほどいてください」


「それは警察が来てからでないと・・・そうしないと、犯罪事実の証拠が変わってしまう・・あなたが蓬莱に犯されたことを証明する証拠の写真を残さないと」

「やめて下さい、嫌です・・大勢の人にこんな姿を見られるなんて
それに、こんな姿を写真に撮られるなんて・・・私、恥ずかしい」



知子の目から涙が溢れている

「うーん・・・・その気持ちは分かりますが、私も見てしまった限りは警察に知らせる義務が・・・」

加藤は手を額に当て、考える込むように俯いた
その手の奥の加藤の目が笑っている・・・そして、口元も緩んでいる
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道明 1/24(土) 09:10:22 No.20090124091022 削除
隣の部屋で様子を窺っていた加藤は、唾を飲み込む
蓬莱が眠りに落ちた美女の口を吸っているではないか
厳つい手がセーターの中に潜り込み、胸のあたりを動き回っている

蓬莱の視線が加藤と交差した

「教頭先生も、こちらに来て介抱してやってくださいよ・・あなたの部下でしょう?」

「な、なに・・・・・・・」

「それはそうと・・あなたには、この女を抱くには理由が必要ですね・・・私と同じように強姦という訳にはいきませんね」

「えっ?」

「こうしときましょうよ」

加藤は
蓬莱から、山本先生の様子がおかしいので迎えに来て欲しいと頼まれる
来てみると、既に蓬莱に甚振られた知子を見つけて介抱することになった
そうしたら・・

「その後は適当に、考えてください・・・・・後1時間くらいで気が付くと思いますから、上手くやってください・・・・・私は暫くは家を空けますので、あなたの思うようにやったらいい・・・ただし、教頭先生・・・お代は頂きますよ、宜しいですね・・・この女を抱くと10歳は若返りますよ、ははは・・・満足度は金額で示してくださいな」


そう言い残すと
蓬莱は知子が持参したお金を持って、さっさと家を出て行ってしまった


「うーん・・・」

知子が切なげに顎をあげ、頸を廻す
乱れたセーターを盛り上げている胸の部分が上下している


「山本先生・・先生・・・大丈夫ですか?」
加藤は知子の肩を揺すってみる

「・・・・・・」
知子は深い眠りに入っていた

山本先生・・・美しい・・・・なんて美しいんだ、この人は!
理知的で清楚で・・・それ以上に色香が漂う
どんな男も一度はこんな女と姦ってみたいと心を狂わせる
ジーンズにセーター・・こんな服装でも・・この男の一物は固くなり始めている

今、蓬莱のやつが、この口を吸っていやがった
この胸を触っていたんだ

加藤は周りを見渡した
誰もいない
加藤の唇が知子の唇にそっと触れる
加藤の手がセーターの中に潜り込む・・・そして柔らかい乳房を掴む

(蓬莱から呼ばれて来てみると、既に弄られた後の女がいる・・その介抱を?
・・・ああ!なるほど・・私が山本先生を抱いた後で介抱を・・・と言うシナリオか)

時間がない
加藤は、知子を抱きかかえると先ほどまで隠れていた部屋に運び込んだ
この男は、もうとっくに知子の上司であり分別のある教頭ではない
目の前の眠れる美女を陵辱したいだけの、年老いた獣に成り下がっていた
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道明 1/23(金) 18:51:47 No.20090123185147 削除
知子はからだの異変にまだ気が付かない
少しからだが熱くなっている・・それは今見ている写真の所為と
そして、段々と気だるくなってくる


「ちょっと探すのに手間取ってしまった・・そうしたら、こんなのも出てきたよ」

それは、知子と蓬莱の三度目の旅行で
知子が軽く両手を縛られ、背後から大人の玩具で責められている写真

「写真はこれで全部と言ったじゃないですか・・・」

「ご免、ご免・・・いくらかは残して、摺りネタにと思ってね」

「約束が違うじゃないですか・・・・それも、全部もらいますよ」

「ああ、いいよ・・・・でも、よく撮れているだろう?この写真・・見ているだけで勃起してくるよ」


蓬莱は、自分のスラックスのテントを張った部分を、更に自分の手で擦る
知子は目を背けた

「それじゃ、帰ります」


立ちかけたようとした知子は、脚に力が入らずよろけそうになる
それを見た蓬莱がすかさず抱きとめ
蓬莱の手がセーターを押し上げている胸の膨らみを掴む

「おい・・・大丈夫か?」

「・・・・少し、気分が・・」

「無理もないさ・・・旦那のこんな写真を見ちゃ、ショックを受けるのも」


蓬莱の手は、セーターの上から乳房を揉み始めている
怒張がはちきれそうなジーンズのヒップに押し付けられる
そして、片方の手がジーンズ越しに太腿を擦る

「気分が治るまで・・・暫く休んでから帰るといい」


知子は既に蓬莱に何をされているのか分からないまま
顔を蓬莱の胸に預けたまま、眠りに落ちていった
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道明 1/22(木) 20:38:53 No.20090122203853 削除
その写真は夕暮れ時に撮られたものだろう
薄暗さが、余計に男女の仲のよさを醸し出していた

「これはなぁ・・旦那の自宅での写真だよ・・いい女だなぁ、あんたに劣らず美人じゃないか」

「・・いつ、これを?」

「気になるかい?そうだよなぁ・・・撮影したのは最近・・でも、何と言うか、俺の感ではこの二人・・もうできているぞ」

「そんな・・・」

「見てみろよ・・この幸せそうな二人の顔を・・これは、愛し合って信頼しきっている顔だ・・・・知子、お前は旦那から完全に見限られた哀れな妻よ・・」

「うぅぅ・・・」

「悔しいだろう、悔しいわなぁ・・・・・もっとよく見てみろよ、愛し合う男女が口づけしている写真を」


蓬莱は小刻みに震える知子の手の動きを見逃さない

「ああそうだ・・お前とはこれでお別れだ、最後に俺がとっておきのジュースでもいれてやろう・・・・その写真、必要ならサービスしとくよ」

知子は蓬莱がジュースを用意している間、写真を睨みつけている

一郎の肩に頬を寄せている美恵子
そして、美恵子の肩を優しく抱いている一郎
互いに見つめ合っている
それに、キスまで・・

(どうしてなの一郎さん・・どうして私ではなく美恵子なの!)


喉が渇く・・・
蓬莱がジュースを知子の目の前に出すと
知子は何も考えずに一気に飲み干した

「気にいったようだなぁ・・・その写真・・・ああ、確かもっと撮っていたんだ、少しまってろ」


蓬莱は二間つづきの和室へ移動する
その襖は初めから少し開いていた
蓬莱は声を潜める

「お待ちどう様、教頭先生・・・・もう少しです、もう少し」

「あなた・・・何かあのジュースに?」

「ええ、ちょっとね・・・高くつきましたが、効果はその分いいようで」

「そんなことをして・・」

「大丈夫ですよ、毒ではありませんから・・それより、上手くいきそうですよ、教頭先生、この知子のエロ写真でも見て、スタンバイしていてください・・じゃ」
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道明 1/21(水) 19:27:37 No.20090121192737 削除
知子は一郎より先に調停委員との面談を終え
家庭裁判所の玄関ロビーで一郎が出てくるのを待っていた
肩を落とし、伏し目がちに・・愛しい夫、一郎が階段を下りてくる

「あなた・・」

「・・・・・」

「一郎さん・・・少しお話ししたいのですが・・・」

一郎は厳しい目線で、知子を見ると
「調停中だ、君と直接話し合うことは余計な混乱を招く・・・じゃ」

「あなた・・いまでも、私を信じてもらえないのですか?」

「あたりまえだ・・・・もう、後戻りはできないんだ」

「後戻り?」

「ああ、そうだ・・・私は美恵子と約束している・・新しい家庭を築くと」

「そんな!あなた・・子どもたちの幸せも考えてあげて、ね・・私は、もう、一郎さん無しでは生きていけない・・精一杯あなたに尽くしていきます・・・ね、あなた・・考え直して・・ねぇ」

「やめろ・・もう決めたことだ」

「そんなこと・・・・一郎さん、私は絶対に諦めません・・・きっと、あなたの心を取り戻して見せる・・美恵子なんかにあなたを渡すもんですか」

足早にその場を立ち去る一郎の背に、知子の最後の言葉が重く圧し掛かった


その日の午後
知子は蓬莱の自宅を訪れていた
ジーンズにセーター姿
知子は蓬莱の申し出を受け入れたのだった

蓬莱の申し出は
自分はお金に困っているので
一郎が見たビデオや写真など全てを買い取って欲しい
そうすれば、今後一切、知子には関わりあわないと

しかし、あの蓬莱のこと、蓬莱の自宅で会うことはためらわれたが
自分のアノ写真やビデオが存在していたのでは何時か災いになる
廃棄できるのであれば、そうしようと
自分がしっかりしていれば、二度と蓬莱とは同じ過ちはしない
今の知子には、男は愛しい夫、一郎しか考えられなくなっていたのだ
それほど、一郎による復讐に近い夫婦の営みの影響が、知子の肢体に染み付いていた


「約束のお金は持って来ました、これで私に関するものは全てですね」

「ああ・・あんたが映っているものはネガ、マスターを含めて全部だ、安心しろ」

「私が映っているもの?」

蓬莱はニヤリと笑う


「それよりどうなんだい?旦那と別れて肢体が疼いて辛抱できないんじゃ・・」

「いいえ、私はそんな女じゃありません」

「よく言うよ、あんなにヨガリまくった女が・・・旦那の代わりに、欲求不満の解消に相手してやってもいいんだぜ」

「何て事を!・・私は今でも一郎の妻です・・誰があなたなんかと・・じゃ、帰ります」


席を退ちかけた知子に見えるように、蓬莱は数枚の写真を机に並べた

「ほう・・そうかい、たいした自信だなぁ
・・でも、旦那は新しい女とよろしくやってるぞ」

「・・・・・・」

その写真を見た知子の表情が険しくなった
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道明 1/20(火) 10:05:32 No.20090120100532 削除
一郎は年配の男性と、女性の調停委員に自らの考えを誠実に訴える

「私は、もう知子とは婚姻関係を継続していく意志はありません・・・彼女のした行為は、夫である私の心を踏みにじるものであり、到底、許せるものではありません」


女性の調停委員が問いかける

「でも、一郎さん・・・あなたの奥さんは、暴力によって犯され、その事実をあなたに知られることを恐れて、従っていたと仰っています・・・・そんな、奥さんにあなたは夫として、同情や哀れみの感情は湧いてこないのでしょうか?子どもさんもいらっしゃるし、考え直す余地はないのでしょうか?」

「知子は私にもそう言いました・・・自分は被害者だと・・・私も、一度は知子と加害者と戦う決心をしました・・・しかし、その加害者という男が私に見せたビデオを見る限り・・・・辛いことですが、妻の言っていることが嘘に思えてくるのです」


男性の調停委員も問いかける

「一郎さん、そうすると・・あなたは、奥さんが言っていることが嘘、偽りで・・そのビデオを見たあなたの感覚で不貞を働いた淫らな妻と断定しているのですね?・・そして許せぬと」

「はい・・それに、私は自信がないのです・・理由はどうであれ、私以外の男に弄ばれた妻を、仮に今許したとしても、いずれ夫婦関係に支障をきたすと思うんです」


女性の調停委員が再び問いかける

「奥さんは、あなたには女性がいて・・・それで、離婚を望んでいるとも仰っているのですが?」

「はい、私はその女性と人生をやり直すつもりです・・しかし、私がそういう気持ちになったのは、知子と別れると決心した後のことですから」

「でも奥さんは、そのようには思っておられませんよ・・・あなたが奥さんに理解を示し、加害者の男性を懲らしめる指示をし、奥さんはそれに従った・・・そして、夫婦関係は以前にも増して良くなっていたと・・・それなのに、突然にあなたが一方的に離婚届を作成して役所に提出された・・・・これは、あなたがその女性にやらされていると」

「そんなことはない・・・確かに、知子にも酷いことをした、でもそれは私の意志だ・・その女性は知子を気遣っている・・・私が、知子に我慢がならなかっただけなんだ」

「そうでしょうか?いずれにしても、離婚となると財産分与、お子さんの親権、そして養育費など、どのようにするのか決めていかねばなりません・・・その覚悟は、おありなんですね」

「当然です・・・その覚悟はしております」


再び男性の調停委員が問いかける

「一郎さん・・私たちは先ほど奥さんのお話をお聞きしたのですが・・いい奥さんじゃないですか・・・お可愛そうに、大変な目に遭われた・・・あなたは、あくまで奥さんが嘘を言っていて、別れると仰るのですね?」

「やめてください・・あなた方は知子に騙されている・・・あのビデオを見れば考えも変わる・・私もそうだったんだ・・あんな淫らな女とは思いもしなかった・・嫌なんだ、あんな淫らな女が、私の妻であり、子どもたちの母であるなんて」

「・・・・・・・・」

「今日の調停はここまでにしておきましょう・・・一郎さん、もう一度よく考えてみてください、奥さんのこと、そして二人の子どもさんのこと・・・・そして、もう一つ・・これは、差し出たことかもしれませんが、あなたが人生をやり直すと仰っている、相手の女性のこと、良くあるんですよ、こういったケースが・・・・・では」

一郎は大きな溜息をついた
これでは、一郎が女に騙され、その女に夢中になって、酷い目に遭った妻や罪のない子を捨て去ろうとしていると・・・・・・
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道明 1/18(日) 21:47:55 No.20090118214755 削除
蓬莱は山本夫婦が離婚となれば、知子を簡単に自分の女にできると思い込んでいた
知子は、蓬莱自慢の怒張から離れられない女になっていると・・・

ところがどうだ
あれほど言いなりになっていた知子が
一郎から三行半を突きつけられたというのに、全く蓬莱を無視してくる

電話を掛けても、全く相手にされない
仕方なく、知子の実家の周辺を窺っていると
教頭の加藤と知子が頻繁に接触しているではないか・・・

(知子のやつ・・・教頭に相談をかけたか?)

蓬莱の生活資金はそろそろ底に尽きかけている
公務員にとって懲戒免職処分は身に凍みる・・・再就職もその所為でできそうにない

そして、知子に関する情報も収集できない蓬莱は、自分の持つ勘を頼って
一か八かの行動に出るしか方法は無い



ここは、以前に一郎と会った・・・鄙びた喫茶店
今、蓬莱の前に座っているのは教頭の加藤だ


「教頭先生・・・お久しぶりです」

「蓬莱君、時間が無いんだ・・山本先生に関する大事な話って何なんだい」

「教頭先生・・お忙しいんですね?でも、それは残念ですなぁ・・折角、私と知子の肉弾戦をナマで見せてあげようと思っていたのに・・・」

「何を言い出すんだ、君は!」


「知子のやつ、教頭先生に地獄の閻魔役をやらせちゃって、私はこの様だ・・・今度は、あなたに応援団長の役回りまでさせちゃって・・・・本当にしたたかな女なんですよ、あいつは」

「君の言ってることが良く判らないんだが?」

「まあ、この写真を見てくださいよ、教頭先生」
それは、一郎にも見せた知子と蓬莱のセックス場面の隠し撮り写真
加藤の目の色が変わる
その変化を蓬莱は見逃さない

「それにもう一つ・・・これが決定打なんですが・・・隠しビデオ・・これ」
加藤の喉が鳴る

「教頭先生・・旦那が離婚を決めたビデオ・・これ、このビデオを受け取りに、知子が今日、私の家に来ることになっているんですよ」

「・・・・・・・」

「知子の本性を見せてやりますよ・・・ね、教頭先生・・私は、知子を何度も抱いて、あいつを逝かせちゃているんですよ」

「そ、そんな馬鹿なこと・・・山本先生は、もうそんなことは」

「そう思うでしょうね・・普通は・・でも、知子はそんな女なんですよ、実際」

「そんな筈は・・・」

「じゃ、騙されたと思って、隠れて見てて下さいよ・・証明しますよ、ね、教頭先生」

「・・・・・」


性獣が五十男の心の底を擽り、オスの本性を呼び覚まさせる

「教頭先生、見てくださいよ・・この写真の知子の肢体・・・・そして、この表情・・・男だったら、こんな女と姦ってみたいと思うのがあたりまえ・・へへ・・それで、つい私も手が出ちゃいましてね・・・・気が付いたら、この女の虜にね・・・最後は上手く切られちゃって・・・・このざまだ」

「・・・・・」

「私は教頭先生を恨んだりはしていませんよ・・・・ただ、処分を受けて生活が苦しくなってね・・・・・だから、少しばかり助けて頂けないかと・・・その代りに、上手く抱かせてあげますよこの女を・・・・どうです?教頭先生」

「・・・・・」

蓬莱は写真を見つめたまま、返事をしない加藤を見て確信した
五十を過ぎた、この男も俺と同じ運命を辿ると・・・・
食い殺されるか、どうかは・・・この男の力量次第

(女は現金な動物だ・・知子と関わりあうのはこれが最後だ、とにかく駄賃を貰えるだけ貰うだけよ・・)
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